アニメ『名探偵コナン』と『名探偵プリキュア!』が、放送局とアニメ制作会社の垣根を越えて奇跡の“名探偵コラボ”を果たした。5月31日に放送された『名探偵プリキュア!』(ABCテレビ・テレビ朝日系)に江戸川コナンが、6月6日に放送された『名探偵コナン』(読売テレビ・日本テレビ系)にはキュアアンサーがそれぞれ登場し、大きな話題を集めている。
このコラボが発表されたのは、『プリキュア』の放送1週間前の5月24日のこと。どう考えても実現不可能と思われた突然のコラボ発表に、寝耳に水というファンの声が多かった。なお、現在コナンとキュアアンサーが背中を預けあい、おそろいのポーズを決めたビジュアルのコラボグッズの発売も決定している。
今回は、それぞれのコラボ回がどのようなストーリーだったのかをあらためて振り返りたい。
※本記事には各作品の内容を含みます。
■お互いへのリスペクトあふれる“名探偵コラボ”
アニメの内容は、それぞれのストーリーの世界観を損なわずに、お互いへのリスペクトを感じる異例のエピソードだった。
5月31日放送の『プリキュア』での「名探偵の共演(アッセンブル)」では、展覧会で消えたガラスの靴について捜査する明智あんなと小林みくるの前に、毛利小五郎と蘭、江戸川コナンらが登場。
コナンのヒントで2人がひらめく場面もあったが、最終的にはコナンが麻酔銃で小五郎を眠らせて事件を解決しようとしたところ、針があんなに当たってしまい「眠りのあんな」としてコナンが真相を語って事件解決に至った。
本編では蘭のアクションシーンがあったり、「眠りの小五郎」が『名探偵プリキュア!』の世界でも有名だと分かるシーンがあったりと、『コナン』の醍醐味がギュッと濃縮したような内容だった。そして、コナンがあんなとみくるに対し「江戸川コナン、探偵さ」というお決まりのセリフを言ったラストも大きな話題を集めている。
肝心の推理パートも、いつもの『プリキュア』には出ないであろう「エタノール」「ベンジルアルコール」「屈折率」といった単語が並ぶ王道の推理で好評だった。
このほかにも、CM前のアイキャッチ演出で『コナン』風の扉が閉まる演出があったり、本編終了後の「にがお絵チャレンジ」のコーナーでは、「よしだあゆみ」ちゃんが「お友達」として少年探偵団を描いたイラストを応募したという設定でイラストが紹介されたりと、細かい遊び心が光った。
一方、6月6日放送の『名探偵コナン』のほうの「はなまるな真実(アンサー)」は、『名探偵プリキュア』のコラボ回とは異なるアプローチで描かれている。
米花町で多発する連続宝石強盗事件について耳にした歩美は、夢中になっているアニメ『プリキュア』のストーリーと重ね合わせ、「盗賊団が現れればプリキュアに会える」と警備を行う。歩美は小学1年生らしく、プリキュア好きのようだ。
結局、このエピソードに登場したプリキュアは怪盗キッドの変装だったが、変身前の明智あんなが米花町を訪れる姿も描かれており、「プリキュアは同じ世界に実在する」ことを匂わせる内容だった。
正体はキッドではあるが、コナンとともに「これが私たち(俺たち)のアンサーだ!」と、プリキュアの決めポーズをする場面もあり、「コナキュア・ダブル・フライング・スペクトルwithサッカーボール」という合体技も披露。キュアアンサーの外見から怪盗キッドの声がする場面は、少し不思議な感覚だったが……。
こちらのエンディングでは、歩美がプリキュアのコスプレをしていたり、Cパートではプリキュアのポーズを練習をする黒羽快斗の姿が描かれたりと、ファンサービスが満載だった。
それにしても『名探偵コナン』のほうに、変身後の本物のプリキュアが登場しなかったのは、リアリティを重視する『コナン』の世界観的に魔法や変身が合わないからだろうか。
このようにそれぞれ形は違ったが、互いの作品をリスペクトした秀逸なコラボレーションが行なわれた。SNSでも「丁寧なコラボだなぁ」「双方の作品へのリスペクトに満ちた、素晴らしいコラボレーションでした!」「伝説に残る回だった」など絶賛の声が多かった。また、このような異例の“名探偵コラボ”に期待したいものだ。
『名探偵コナン』最新巻をAmazonでチェック



