【実写化作品「人気女優・驚きのキャラ再現」4】「広瀬すず」原作者も大絶賛!美とクセ強を見事に体現した『ちはやふる』綾瀬千早の画像
広瀬すず  写真/ふたまん+編集部

 人気漫画に登場する女性キャラクターは、時に現実では考えられないような奇抜なビジュアルや、エキセントリックな性格であることも少なくない。このようなキャラクターを実写化するのは極めて難しいが、近年ではキャラクターになりきり、違和感なく演じる女優が増えている。

 実写化のハードルが下がった背景には、CG技術などで世界観や表情の再現が可能になったこともあるが、何よりそのキャラクターになりきるために緻密な役作りをおこなった女優たちの努力があるからに他ならない。

 中には「漫画のキャラに近づくために、そこまでする!?」と驚かされるほどの役作りで、見事な演技やビジュアルを披露した女優も存在する。

 そこで今回は、原作漫画から抜け出てきたかのような再限度の高いビジュアル・演技を見せた実力派女優たちを5回にわたってピックアップし、振り返っていきたい。

(第4回/全5回)

※本記事には作品の内容を含みます

 

■「広瀬すず」躍動するポニーテールに宿した競技かるたへの執念…『ちはやふる』綾瀬千早

 2016年、末次由紀さんの大ヒット漫画『ちはやふる』が実写映画化された。そこで主人公・綾瀬千早役を演じたのが、広瀬すずさんだ。

 本作が映画初主演であった広瀬さんは、当時ショートカットの快活なイメージが強かったため、ロングヘアで「無駄美人」と称される千早をどう演じるのか、大きな注目を集めた。

 千早は、類まれな聴力と身体能力を持ち、競技かるたに情熱を注ぐ女子高生である。容姿端麗の彼女だが、かるたのことになると周囲が見えなくなるほどの「かるたバカ」という一面を持つ。この、美しさと激しい情熱が同居する複雑なキャラクターに、広瀬さんは見事に命を吹き込んだ。

 まず観客を驚かせたのは、そのビジュアルの完成度の高さだ。広瀬さんは本作のためにエクステンションでロングヘアに挑戦。“エクステをつけるたびにロングヘアの自分のほうが自然に見えてきた”と語るほど役に入り込み、原作の千早が持つ透明感と力強さを見事に体現していた。

 だが、ファンを真に納得させたのは外見だけではない。競技シーンで見せた、文字通り「身を削るような」演技だ。広瀬さんは本作の撮影に挑むにあたり、数カ月にわたって競技かるたの猛特訓を重ねたという。

 劇中、指先に神経を張り巡らせながら札を飛ばすシーンでは、勝利に執着する「勝負師」としての顔を見せ、畳を叩くスピードと鋭さは迫力に満ちていた。その演技は、原作者の末次さんが「絶対に誰が見ても千早はすずちゃんしか出来なかった」と、絶賛するほど。

 膝を畳に打ち続けたことで水ぶくれができ、それを切開して水を抜きながら撮影を続けたというエピソードは、彼女の役に対するストイックさを物語っている。

 また、千早の「無駄美人」という設定、すなわち「黙っていれば美人だが、動くと残念」というコミカルな要素も絶妙に表現。白目をむいて寝る姿や、感情がすぐに顔に出てしまう表情の豊かさは、広瀬さん自身の新たな一面を引き出すきっかけにもなった。

 仲間である真島太一(野村周平さん)や綿谷新(新田真剣佑さん)との掛け合いで見せる無邪気な笑顔は、観客を惹きつける魅力に満ちていた。

 本作は人気シリーズとなり、2016年に2部作として『上の句』『下の句』が、そして2018年には完結編の『結び』が公開。

 この3部作の完結後も人気は衰えることなく、2025年7月からは10年後の世界を描いたオリジナルストーリーのドラマ『ちはやふるーめぐりー』(日本テレビ系)も制作され、競技かるた部卒業生として広瀬さんをはじめとしたおなじみメンバーが出演したことでも話題を呼んだ。

 原作ファンから広瀬さんに惜しみない賛辞が送られた理由は、彼女がキャラクターの外面だけでなく、競技かるたに懸ける執念までも完璧に体現したからだろう。

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