■人気すぎて東映の決算で紹介!? 『仮面ライダーガヴ』ゴチゾウ
いわゆる「令和仮面ライダー」においても、社会現象となるほどのヒットを記録した『仮面ライダー』グッズが存在する。
それが、２０２４年から放送された『仮面ライダーガヴ』の変身アイテム「ゴチゾウ」だ。作中では主人公・ショウマが生み出すお菓子のモンスターで、仮面ライダーに変身するためのアイテムにもなる。
お菓子のパッケージをモチーフにしたデザインがなんともかわいらしく、自分の主の命令に全力で応える健気さもファンの胸を打ち、ゴチゾウはたちまち大人気になった。単なる変身アイテムの枠を飛び越えて、『ガヴ』を盛り上げたキャラといえる。
そんなゴチゾウは玩具としても愛され、インターネット上で「ゴチゾウはどこで買える？」「ベルトはあるのにゴチゾウだけが店にない」といった声が続出するほど大ヒット。「昭和仮面ライダー」や「平成仮面ライダー」をモチーフにした別バージョンも多数販売されており、コレクター魂に火をつけたのも人気の理由の１つだろう。
その好調ぶりは東映の決算でも取り上げられたほどで、「２０２５年３月期連結決算説明資料」では、ゴチゾウが写真とともに名指しで紹介されている。その資料によれば「１０〜３０代女性の“推し消費”を喚起した」と分析されており、「推し文化」が『仮面ライダー』市場にも大きな影響を与えていることを示していた。
『仮面ライダー』の素晴らしさはグッズの売り上げだけで語るべきではないが、その魅力を証明する１つの物差しにはなるだろう。今回紹介した時代を象徴するような大ヒット商品が生まれ続ける歴史こそが、『仮面ライダー』シリーズというコンテンツが持つ地力ではないだろうか。
２０２１年にシリーズ誕生５０周年を迎えた『仮面ライダー』。次の５０年、さらにその先も、日本中を夢中にさせる新たなヒーローと、革新的なグッズの登場に期待したい。
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