綾瀬はるかに水原希子、橋本環奈も! 可愛すぎる「ロボキャラ」を演じた女優たちの名演技の画像
水原希子  写真/ふたまん+編集部

 AI技術がめまぐるしい進歩を遂げる現代において、AI俳優が映画やドラマに出演する時代は、もはや遠い未来の話ではないだろう。

 そんな未来を先取るかのように、人間を模したアンドロイドやロボットなどがキャラクターとして登場する映画やドラマは数多く存在する。そして、生身の俳優が演じる機械キャラの絶妙な“ロボット感”は、無機質さもありながら、どこか可愛らしい魅力もあった。

 そこで今回は、映像作品において機械キャラを見事に演じた女優たちの名演技を振り返っていこう。

 

※本記事には各作品の内容を含みます

 

■美しすぎるサイボーグがハマっていた!『僕の彼女はサイボーグ』綾瀬はるか

 2008年に公開された映画『僕の彼女はサイボーグ』は、『猟奇的な彼女』などで知られるクァク・ジェヨン監督の「彼女シリーズ」第3弾として公開された。本作で「サイボーグ」を演じたのが、綾瀬はるかさんだ。

 物語は主人公・北村ジロー(演:小出恵介さん)が、誕生日に天真爛漫で破天荒、さらに大食い大酒飲みの魅力的な美女“彼女”(演:綾瀬はるかさん)と偶然出会うところから始まる。ジローは彼女の不思議な魅力に惹かれるが、彼女は意味不明な言動を繰り返したあと、忽然と姿を消してしまった。

 そして1年後の同じ誕生日。再び彼女はジローの前に現れる。見た目は彼女そっくりだが、どこか様子がおかしい。それもそのはず、彼女の正体はなんと未来のジローが自分を守るために送り込んだ「サイボーグ」だったのだ。

 作中、サイボーグ役の綾瀬さんは、ロボットらしい無機質な表情を見せている。その姿は、警備員がマネキンと勘違いしてしまうほど人間離れしていた。さらに、超人的な身体能力があり、人間をたやすく失神させてしまう恐ろしさも持ち合わせている。

 しかし、その一方、目を見開き、首をぎこちなく揺らしながらバースデーソングを歌ったり、仲睦まじい恋人たちの様子を真似して無表情で腕を組んでスキップしてみたりと、サイボーグ感溢れる綾瀬さんの行動が愛らしい。

 特に印象的だったのが、お酒を飲んでしまって酔っ払ってしまうシーンだ。ニコニコしながら目からホログラムを投影したり、首を一周させたりと奇行に拍車がかかる様子はコミカルで、非情に可愛らしかった。

 それにしても、同じ見た目でありながら「人間」と「サイボーグ」を演じ分ける綾瀬さんの演技力はさすがと言える。

 当初は無機質でロボット感に溢れる彼女が、ジローとの日々で人間らしく変化していく姿も本作の見どころの1つ。サイボーグの彼女と頼りないけど心優しい青年・ジローの壮大な愛の物語は、感動を呼ぶSFラブストーリーとして、ぜひおすすめしたい作品だ。

■美しすぎる姿がまるで本当のロボット!?『星新一の不思議な不思議な短編ドラマ』水原希子

 2022年に放送された『星新一の不思議な不思議な短編ドラマ』は、“ショートショートの神様”と呼ばれる星新一さんの作品を1話15分で映像化したオムニバス作品だ。

 記念すべき1話目は、星さんの代表作と謳われる「ボッコちゃん」だった。舞台は近未来のバー。マスター(演:古舘寛治さん)が作った人型のロボット「ボッコちゃん」を、水原希子さんが演じている。

 見た目は完璧な美人だが、能力はいまひとつのボッコちゃん。人間の言葉をオウム返しすることしかできないが、バーではたちまち人気者になっていく。

 水原さんはたどたどしい話し方や無機質な表情、口調を駆使して、ボッコちゃんの“ロボット感”を巧みに表現。美しく妖艶な水原さんの姿と、彼女に入れ込んでいく岡山天音さんの姿が、物語になんとも言えない独特の不気味さを与えている。

 白いドレスに大きな白いリボンを身につけカウンターに佇む彼女は、まさに精巧なロボット。原作ファンからも「完璧なキャスティング」と大絶賛された。うっすらと口元に笑みを浮かべて客を魅了する様子を見れば、岡山さんが演じた青年がボッコちゃんに心酔する気持ちも分からなくはない。

 原作が発表された1958年では遠い未来の話だったアンドロイドの存在も、すでに現実のものとなりつつある現代。星さんらしい皮肉も交えた物語の結末は、ドラマ版ではオリジナルの展開が待っている。

 未見の人は、水原さんの名演技とともにドラマ版オリジナルのラストにも注目してほしい作品だ。

  1. 1
  2. 2
  3. 3