UMA研究家・中沢健が選ぶ昭和ウルトラマン「最強の怪獣&宇宙人」とは 怪獣通だから知る“意外な難敵”も…の画像
中沢健氏が怪獣解説監修を担当した『ウルトラマンタロウ大怪獣図鑑』  (C)円谷プロ

 『ウルトラマン』シリーズでは、さまざまな怪獣や宇宙人が地球に襲来。時には正義の味方であるウルトラマンたちを倒してしまうほどの恐ろしい力を持った強敵が存在した。

 昭和時代に放送された特撮シリーズだけでも7作品あり、その作品の数以上にヒーローを苦しめた強敵たちがいる。そのため、ファンのあいだで繰り広げられる「最強の怪獣談義」でも意見が割れることが多いのだ。

 そこで今回は、『ウルトラマン大怪獣図鑑』シリーズで怪獣解説監修も務めている、作家でUMA(未確認生物)研究家の中沢健氏に、昭和ウルトラマンシリーズで「最強の怪獣&宇宙人は誰なのか」を聞いた。

■UMA研究家が選ぶ「昭和の最強怪獣」

――中沢さんが思う昭和ウルトラマンの“最強怪獣”は?

中沢:難しいところですが、やはり「ゼットン」は高く評価しなければいけないと思います。ゼットンは初代ウルトラマンを倒した怪獣ですが、後のシリーズではウルトラマンがどんどん強くなってゼットンにも意外と簡単に勝つ印象がありますよね。

 ですが僕の見解としては、初代『ウルトラマン』のゼットンは特別に強い個体だったと考えています。シリーズの中でウルトラマンを倒したというインパクトはやはり大きいですね。

――あまり最強候補には挙がらない敵で何か挙げるなら?

中沢:怪獣というか怪人になるのですが、『ウルトラセブン』に登場した「シャドウマン」は最強クラスの強敵だと思いました。あれは幽霊のような存在で、基本的に攻撃が効かず、セブンを小さくしてコップに閉じ込めるという特殊能力まで持っています。

 結局セブンも自力では脱出できませんでしたし、彼らを操っていた宇宙人たちは全部シャドウマンに任せるべきだったと思うほどです。

――では最強候補の3体目を挙げるなら?

中沢:昭和ウルトラマンでは、鳥型の怪獣の強さは見逃せません。ウルトラマンタロウやゾフィーを倒した「バードン」も強いのですが、『ウルトラマンA』に登場した超獣「ブラックピジョン」は、技の豊富さや攻撃力、防御力のバランスから見ても最強クラスだと思いました。

 ブラックピジョンの元となった伝書バトの飼い主のアシストがなければ、おそらくエースは勝てなかったほどです。普通の伝書バトを素材にしてあれだけ強い超獣が生まれるなら、もっと強そうな鳥を超獣にしていたらヤプール人の地球侵略は簡単にできていたかもしれませんね。

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