『仮面ライダーフォーゼ』の吉沢亮&横浜流星が“国宝”級にエモかった件 二人の「重すぎる愛」が美しい…の画像
吉沢亮・横浜流星  写真/ふたまん+編集部

 映画『国宝』が巷で話題だ。興行収入は100億円間近に迫り、今年公開の実写映画としては現時点で1位をキープし、異例の大ヒットとなっている。流行りものはとりあえず全てかじる主義の筆者は、軽い気持ちで鑑賞したのだが、終わった後は腰が抜けて立てないほど感動した。

 映像美や伝統芸能の光と闇にも心を動かされたのだけれども、とにかく私が度肝を抜かれたのは、主演の吉沢亮横浜流星の血が流れるような迫真の演技だ。作中の二人はライバルでもあり、唯一無二の親友。お互いの存在が、歌舞伎の頂点を目指す理由になっている。

 前評判で聞いていたが、実際に目の当たりにすると、この関係性は言葉で言い表せないほど尊い。というか「エモい」の最上級だ。この二人の関係性を表す「エモいの最上級」の言葉を作ったほうがいい。そんなことを勝手に考えていた私に、ひとつの情報が飛び込んできた。

 2011年から放送されていた特撮番組『仮面ライダーフォーゼ』でも、吉沢亮・横浜流星の親友コンビが見られるというのだ。なんという貴重な情報。

 そこで『仮面ライダー』シリーズ全般に触れたことがない、特撮初心者アラサー女こと私は視聴を決意。『国宝』の余韻を引きずりながら、“親友コンビ”を探しに『フォーゼ』を初視聴してみた。

※本記事は作品の内容を含みます。

■デビューまもない吉沢&横浜のビジュが強すぎる

 『仮面ライダーフォーゼ』は、主人公・如月弦太朗(福士蒼汰)が、学園の平和のために謎の怪人・ゾディアーツと戦う物語。「学園青春×仮面ライダー」という、シリーズの中でも珍しい切り口の作品である。

 その主人公たちが通う学園に、特別交換編入生としてやってきたのが、朔田流星(吉沢亮)。朔田の正体は仮面ライダーメテオで、主人公たちを利用するために学園に潜入している――というのが基本的なバックボーンだ。

 吉沢亮演じる朔田流星には、昏睡状態の親友・井石二郎がいる。この二郎を演じるのが、本作品でデビューを飾る横浜流星だ。つまり『国宝』コンビはデビュー直後から繋がりがあったのだ。

 それどころか、初共演もまさかの「親友役」である。なんたる奇跡。偶然だが、吉沢亮の役名が『流星』なのも二度おいしい。

 ここで真っ先に特筆したいのが、デビュー直後から光る二人のイケメンぶり。当時・吉沢亮17歳、横浜流星15歳。『仮面ライダー』シリーズはイケメン俳優の登竜門と言われているが、やはりその中でも二人は飛びぬけて美形だ。

 横浜流星は少年特有の幼さも残っており、ちょっとあどけなくて可愛い。十分に美少年なのだが、ここからの垢抜けも抜群に期待できるスペックを感じさせる。現在の精悍な横浜流星と比べてみると、儚さも加わって美味。

 そしてこれは個人的好みも入っているが、吉沢亮の美しさもすさまじい。すでに完成され切った「美」をこれでもかというほど見せつけてくれる。絵のうまい漫画家が全力で描いた美しい絵みたいな容姿だ。

 なんてことを思いながら顔面にしばらく見惚れていて、ふと気付いた。吉沢亮、若い時から演技がうまくないか……!?

 朔田流星というキャラクターは、表では温和、裏では毒舌という二面性が激しい性格。しかも昏睡する親友のために深く思い悩む一面も持つ、かなり表現が難しい人物だ。それなのに、まだキャリアの浅い吉沢亮が見事に演じ切っている。顔が綺麗すぎて、演技力の高さに気付くのが遅れてしまった。

 映画『国宝』の中で「綺麗すぎる顔は役者には邪魔だ」と吉沢亮が言われるシーンがあるが、私のような視聴者のことを表していたのかもしれないと、ちょっと反省してしまった。でも本当にそれを実感するくらい顔がよいので、未視聴の人は必見だ。

  1. 1
  2. 2
  3. 3