「飽きないし、面白い」土田晃之が60回以上観た「宮崎アニメ」、愛ゆえの「知識量」で東大クイズ王も一蹴【土田晃之の昭和カルチャー回顧録】の画像
土田晃之(撮影/小島マサヒロ)

 1980年代といえば、テレビ、アニメ、ゲーム、おもちゃなど、数々のブームが巻き起こったアツい時代。そんな熱狂の真っ只中を生きたのが、昭和47年(1972年)生まれの芸人・土田晃之。“華の47年組”の一人として、著書『僕たちが愛した昭和カルチャー回顧録』を上梓した彼が、子どもの頃に堪能した「昭和カルチャー」を独自の視点で語り尽くします!

■東大クイズ王に早押しで勝利!

 以前、僕は東大クイズ王の伊沢 (拓司) くんと対決したことがあります。 『欅って、書けない?』(テレビ東京系) の企画 “得意ジャンルで挑め! 欅坂46VSクイズ王バトル”で早押しクイズ対決をしました。

 簡単に説明すると、クイズ王の伊沢くんに、欅坂メンバーとMCの僕と澤部 (ハライチ) が自分たちの得意ジャンルで勝負するというクイズ対決。たとえば尾関なら 「ちびまる子」とか、福岡出身の森田、関なら 「福岡ローカルCM」 とか、自分の得意ジャンルのお題を決めてクイズ王 ・伊沢くんに挑戦する。

 そこで僕の選んだお題が 『ルパン三世カリオストロの城』 。「家電じゃない、 サッカーじゃない」“土田チョイス” が“家電”か“サッカー” だと予想してたクイズ王の読みを完全に外してやりました。

 そして出された問題は、

 『ルパンたちがモナコ国営カジノから盗み出す偽札の名前は?』

 もちろん、どちらも問題の途中で早押ししたけど、早かったのは僕。答えは 『ゴート札』 で正解! クイズ王に完勝しました。

 「国営カジノの大金庫から盗むからね」 と、ついでに補足説明も完璧にしておきました。

 『カリオストロ』 はかれこれ60回以上観てるから、オープニングから途中までのセリフを全部言えます。何回見ても飽きないし、面白い。

■意外と雑だった?『カリオストロの城』宮崎監督のコメント

 『カリオストロ』 は宮崎駿(崎はたつさき)監督最初の映画監督作品で、いま見直してみると実はけっこう雑。

 たとえば冒頭で、花嫁衣裳のクラリスが悪の組織に追いかけられて、そこにルパンたちが来てカーチェイスするシーンでは、カットが変わるとそれぞれの車のナンバーが変わってたり、後半で銭形警部が結婚式に来るときに乗ってるパトカーの右側と左側に書いてある文字が 「POLICE」 と 「埼玉県警」 で違ってたりとか。

 そのへんの統一されてない手作り感があって好き。いまならスタッフも大勢いて細かくチェックするだろうけど、そんなのしないほうが全然いい。

 昔、水曜ロードショーで 『カリオストロ』 を放映したときに、宮崎監督がコメントしてて、 「あらためて観ると直したいところがいっぱいある」って言ってたけど、僕はそれを見て、 「いいんだよ、直さなくて、これで」……って、テレビの前で宮崎監督にツッコんでました。

 確かに雑な部分もあるだろうけど、観てる側は、きれいな絵やきれいな動きにこだわってるわけじゃない。それも込みでの哀愁だから。全然直す必要ないし、むしろ直さないほうがいいと僕は思いますけどね。

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