■惜しくもトップとならなかった第2位は…

 第2位は、第5部「黄金の風」のチーム。ジョルノ・ジョバァーナを筆頭に、ブローノ・ブチャラティ、レオーネ・アバッキオ、グイード・ミスタ、ナランチャ・ギルガ、パンナコッタ・フーゴ、トリッシュ・ウナというチーム構成だ。

 ジョルノの「ゴールド・エクスペリエンス」は物体から生物を生み出し、治癒も可能とする強力な能力だ。ブチャラティの「スティッキィ・フィンガーズ」は多用途で戦術の幅を広げ、アバッキオの「ムーディー・ブルース」は過去の出来事を再現して戦略情報を収集。ミスタの「セックス・ピストルズ」は弾丸を自在に操り遠距離攻撃に秀でており、ナランチャの「エアロスミス」は偵察・攻撃の両面を担う。フーゴの「パープル・ヘイズ」は殺人ウイルスを撒き散らす強烈な攻撃力があり、トリッシュの「スパイス・ガール」は防御と攻撃を兼ね備えた万能型だ。

 チームとしての連携も高く、犠牲を払いつつも目標に向かって着実に進む姿は感動的である。頭脳面ではジョルノの洞察力と迅速な判断力が突出し、メンバーも各自の能力を最大限に活かして状況に適応していく。多様なスタンド能力がうまく噛み合い、圧倒的な戦力バランスを誇るチームといえるだろう。

 そして堂々の第1位は、第3部「スターダストクルセイダース」のチームである。空条承太郎を中心に、ジョセフ・ジョースター、モハメド・アヴドゥル、花京院典明、ジャン・ピエール・ポルナレフ、イギーという個性豊かなメンバーが揃う。

 能力は初期ゆえにシンプルだが、そのぶん堅実かつ強力である。承太郎の「スタープラチナ」は圧倒的なパワーと精密性、後半では時間停止能力も獲得した。ジョセフの「ハーミット・パープル」は探索能力に長け、戦略面で欠かせない。アヴドゥルの「マジシャンズ・レッド」は火炎操作で攻守に秀で、花京院の「ハイエロファントグリーン」は遠距離攻撃と情報戦を担う。ポルナレフの「シルバーチャリオッツ」は斬撃のスピードと正確さに優れ、イギーの「ザ・フール」は砂を操り奇襲や防御に活用できる。

 何より旅の中で築かれた信頼関係と実戦経験は、他チームと比較して群を抜いている。多くの死線をくぐり抜けながら、最終的には宿敵DIOとの決戦に勝利した実績は、チーム力の高さを証明する。敵撃破数の多さや多様な戦闘環境に対応できる柔軟さは、シリーズの中でも屈指のものだ。

 主人公の強さだけでいえば、ディオの息子でありながらジョースター家の黄金の精神も受け継ぐハイスペックなジョルノを推す人が多いだろう。「ゴールド・エクスペリエンス」は、後に「ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム」に成長。殴った者が死んだことさえゼロに戻し、永遠に死を繰り返させるチート能力と化した。とはいえ、もし第3部のメンバーで第5部の旅をすれば、さほど苦戦せずに勝ち切れたようにも思えるため、今回は第3部を「チーム最強」とした。

 

 『ジョジョ』シリーズの各部には、それぞれ異なる魅力と戦略があり、今回取り上げなかった第7部〜第9部のチームも勝るとも劣らぬ個性と熱量を持っている。あなたの中で「最も心に残るチーム」は、はたしてどの部のチームだろうか。

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