
3月22日と23日の2日間に渡って、東京。東京ビッグサイトでは世界最大級のアニメイベント「AnimeJapan 2025」が開催され、総来場者数は約15万2400人を記録した。イベントでは屋内外にコスプレエリアが設置される「コスプレイヤーズワールド」も見どころとなっており、両日ともにコスプレエリアには多くのコスプレイヤー、一般参加者が訪れ大盛況となった。
コスプレイヤーの鹿乃つのさんは、イベント1日目に、アニメ化もされた九井諒子氏の漫画『ダンジョン飯』に登場するマルシル・ドナドー姿でイベントに参加。カメラに向かってマルシルの顔芸を披露する場面もあり、多くの来場者の注目を集めていた。インタビューでは、衣装のお気に入りポイントやコスプレを始めたきっかけ、これから挑戦したいことなどを聞いてみた。
――コスプレのポイントを教えてください。
鹿乃さん ウィッグです。すごく頑張って作りました。マルシルってもともとロングヘアーなんですけど、メイド姿のときは結い上げてるんです。でも、そのままロングヘアーでセットするとすごく重たくなっちゃうので、短めのウィッグを結い上げた感じにしてみました。
――衣装とウィッグは自作されたんですか?
鹿乃さん ウィッグはそうです。服は市販のものにレースを付け足して、少し改良しています。
――いつもウィッグは自作されているんですか?
鹿乃さん いつもは市販のものをそのまま使うこと多いんですけど、今回は頑張りました!
――制作にはどれくらい時間かかりましたか?
鹿乃さん 一晩で仕上げました。2、3時間くらいでしたね。
――コスプレを始めようと思ったきっかけを教えてください。
鹿乃さん もともとアニメや漫画がすごく好きで。仕事の都合で上京してきたんですけど、北海道に住んでいたときはコミケのコスプレイヤーさんは縁遠いと言いますか、違う世界の人だと思っていたんです。でも、東京に来て間近で見たら、キラキラオーラに憧れるようになってしまいまして……。気づいたらコスプレの世界に来ていました(笑)。
――今はご自身がキラキラされていますね。初のコミケは一般参加だったんですか?
鹿乃さん そうです。C102が初めてでした。それからC103、C104、C105ではサークル参加をしました。C104、C105はスタッフ参加もしたので、コミケをいろんな角度から満喫できました!
――まさか裏方で参加されていたとは。経験してみたかったんですか?
鹿乃さん もともとイベントスタッフの仕事がすごく好きなんです。そしたら友だちが誘ってくれて! それに、コミケでは楽しい思いをいろいろさせてもらったので、何かお返しをしたいなと思っていたんです。コミケを作る側も知りたいなと思ってやりました!
――すごいコミケ愛ですね。今は社会人をされているとのことですが、どういう仕事をされているんですか?
鹿乃さん デザインのお仕事をしています。北海道に住んでいたときに、勉強していたんですけど、就職の間口が北海道にはあまりなかったので、2021年に上京しました。
――上京当時の印象に残っている思い出はありますか?
鹿乃さん コミケに初めて行ったとき、カルチャーショックがありました。人の多さと、愛情の圧力みたいな(笑)。いろいろな愛があるじゃないですか。考えられないような同人誌が並んでいて、それを買い求める人がいる。愛の形の多様さに驚きましたし、日本の宝だなって思いました。でも、『AnimeJapan』もアニメが好きな人とアニメを一生懸命作ってる人たちが出会う場という感じで、さっき好きなアニメを見ていたんですけど、ちょっと泣きそうでした。
――何を見られたんですか?
鹿乃さん 『パンティ&ストッキング』の2期が始まるっていうことで、結構宣伝されていて「うわー!」って思いました。
――アニメ好きとしても楽しまれているんですね。今回の『AnimeJapan』に参加した感想をお願いします。
鹿乃さん めっちゃ楽しい(笑)。本当に毎回時間が足りないのでそこだけが困りどころです。
――4月は新生活シーズンです。これを機に、新たに挑戦したいことはありますか?
鹿乃さん 全然関係ないんですけど、英語の勉強! コスプレでは、メイクの研究や衣装作りをもっと頑張りたいです。
――英語はどうして学びたいと思われたのですか?
鹿乃さん こういったイベントに参加したとき、海外の方も写真を撮りに来てくれたり、何かしら愛を伝えてくれているのに、わからないんですよ。気持ちを伝えられないのがすごくもどかしいなっていう経験をコミケでもしてきたので「これはやらねば!」と思い。あと『ダンジョン飯』の英語翻訳は結構アグレッシブで話題になっているんですけど、ネイティブじゃないとわからない表現がたくさんあります。英語がわかるようになれば、同じ作品でも違う楽しみ方ができるようになると思うので、漫画のためです!
――最後に、コスプレイヤーとしての目標を教えてください。
鹿乃さん まずは自分が楽しむこと。あわよくば、その姿で楽しんでくれる人がいれば、それも大事にしたいです。コスプレ歴は3年目になるので、初心を忘れないことが今年の大きな目標です。
■鹿乃つのさん公式X
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■「AnimeJapan 2025」公式サイト
https://www.anime-japan.jp