クイズ通じゃなくても大丈夫!50周年『パネルクイズアタック25』トップ賞経験者が教える「出場のコツ」と「必勝法」の画像
50周年を迎える『パネルクイズ アタック25 Next』番組公式サイトより (C)BS10,ABCテレビ

『パネルクイズアタック25』は1975年4月6日に朝日放送テレビの制作で全国放送が開始された視聴者参加型クイズ番組であり、長年日曜の昼間を彩ってきた。

 2021年9月に地上波では一度最終回を迎えたものの、2022年3月にBSで復活し、現在は1月に開局したBS10で『パネルクイズアタック25Next』が放送されている。

 そして2025年4月6日の放送では、番組開始からちょうど50年目ということを記念して、なんと「1975年4月6日生まれの解答者4人」による対戦が行われる予定だ。しかも、1975年4月6日に開校した町田市立成瀬台小学校で番組初となる出張収録を行ったという。

 加えて番組史上初の5時間放送が予定されており、50年目にしてなお新しいことに挑戦し続けているお化け番組といえるだろう。

 筆者はそんな『アタック25』の30年近いファンであり、長年応募し続けた結果、幸運にも複数回の出場オファーをいただき、トップ賞を獲得させてもらった経験もある。

 今回は、今後も進化が止まらないこの番組に出場して勝つための方法について、筆者の体験談も踏まえてつづってみたい。

■ハガキでの応募から予選会での筆記クイズまでが難関

 『アタック25』で最も難しいのは、実は「応募」から「筆記クイズ」の通過までだ。当然、誰でも番組に出られるというわけではない。

 番組への参加は、現在でも公式サイトからエントリーが可能となっており、応募→予選会→面接と段階を踏んで出演者が決められる。

 予選会場のキャパの都合上、応募者多数の場合は抽選となり、ここで外れてしまうと、次の予選会まで半年ぐらいは待つ必要がある。そして運よく予選会に参加できたとしても2つの関門を突破する必要がある。予選会は一次予選と二次予選と用意されており、一次予選は25問の筆記クイズを6分半で解かねばならない。

 この筆記問題の比率はおおむね、クイズ番組によく出る定番問題が15問、時事問題や最近の流行に関する問題が10問となっている(筆者調べ)。

 定番問題といってもいろいろあり、「ことわざで、犬も歩けば何に当たるというでしょう?」(正解:棒)というような、誰でもわかるような簡単な問題から、「日本で最も南にある有人島は何島でしょう?」(正解:波照間島)というような、難易度高めの問題までさまざま。

 そして、意外と対策が難しいのが時事問題だ。『アタック25』の本放送でも、放送日に近い出来事や放送日付近に予定されているイベントなどが出題されることが多いが、予選の時事問題は過去半年程度に起こったり流行ったりしている出来事が出題されるため、普段からチェックしていないと記憶に残っていないことも多い。

 クイズにかなり強くても、時事問題を外し筆記で落ちてしまう参加者は結構いる。逆にクイズを趣味にはしていないけど、普段からテレビや新聞をよく見ているという人のほうが高得点だったりする。

 対策としては、『M-1グランプリ』などのお笑いの賞レース、書籍のベストセラー、人気のアーティスト、女性向けのファッション系の問題、芸能人同士の結婚、流行語、スポーツの出来事(プロ野球なら2000本安打やノーヒットノーランの記録など)などなど、雑学を幅広く押さえておくことだろう。

 この筆記クイズを通過できるのは、会場に参加している参加者のだいたい2~3割程度であり、結構狭き門と言える。感覚的には7割以上の正解があれば問題なく通過でき、場合によっては6割程度でも通過できることがあるが、ボーダーは公開されておらずはっきりとはわからない。

 ここで通過した人が次の「面接」に進むことになるのだ。

■面接では笑顔ではっきりと聞かれたことに答える

 二次予選はスタッフとの個人面接。集団で行うため、他の参加者の面接の様子を参考にしても良いが、それよりは、いかに自分の“推し”を前面に出すかというところに重きを置いたほうがよい。

 というのも、最近の『アタック25』では「スポーツ好き大会」「旅行好き大会」「音楽好き大会」「グルメ好き大会」といったテーマで大会が行われることが多く、クイズ以外に何か趣味を持っていることで出場に近づく。特に視聴者が食いつくような珍しい趣味や特技を持っている参加者は、番組スタッフとから見ても「この人を出場させたい!」と印象に残るはずである。

 応募の時点でエントリーシートに「趣味・特技」「自己PR」を記入する欄があるため、できるだけ趣味や特技を幅広くPRしておくとよい。そうすると、たとえば旅行好き大会でひっかからなくても、グルメ好き大会にひっかかったりなど、出場の可能性が広がる。

 地上波時代と比べて、視聴者層にクイズが強い人が増えたせいで、若干レベルは上がっているが、スタッフは「クイズに強い人ばかりでなく、普段クイズをやっていない普通のクイズ番組好きな人にもぜひ出場してほしい」というスタンス。そういう人はむしろ予選さえ通過すれば出場のチャンスが高いと思う。

 面接時間は残っている人数にもよるだろうが、1人5分程度。ちなみに、過去には圧迫面接のような緊張感あふれる面接が行われていた時期もあったようだが、最近はおおむねフレンドリーで、できるだけ出場させる方向にもっていきたいというスタッフの優しさを感じる。

 基本的に、笑顔でそつのない会話ができれば問題ないと思っていいだろう。

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