
もしも絵の中に入ることができたら——。そんな夢のような体験がのび太たちに訪れる。2025年3月7日に公開された『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』は、彼らが絵の世界へ飛び込み、想像を超えた大冒険に挑むストーリーだ。
映画では毎回のようにカッコいい活躍を見せるのび太だが、普段は基本的にモテない。将来はしずかちゃんと結婚できることが分かっているものの、勉強やスポーツができる出木杉くんに比べると、やはり非モテキャラだといえるだろう。
だが、過去にドラえもんのひみつ道具から出てきたキャラのなかには、のび太を本気で好きになった女の子もいた。けれども彼女らは、ちょっと危険な考えを持つヤバいキャラでもあったのだ。のび太を好きになった癖のある女の子キャラはどのような存在だったのか、さっそく振り返ってみたい。
※本記事には作品の内容を含みます
■全身全霊でのび太に愛情を向けた…「精霊よびだしうでわ」雪の精
てんとう虫コミックス21巻に掲載されている「精霊よびだしうでわ」には、のび太のことを独占したがる“雪の精”が登場する。
ドラえもんが出した「精霊よびだしうでわ」を身に付け、うっかり雪の精を呼び出してしまったのび太。のび太と雪の精は一緒に遊び、彼女は「あなたが好きになっちゃった。いつまでもいっしょにいたいわ」と言って、なかなか家に帰してくれない。
この雪の精の力により、周辺では電車も車も止まるほどの大雪になってしまう。やっと家路についたのび太だが、ずっと雪のなかにいたため高熱を出してしまうのだった。
作中、雪の精はのび太をいじめるジャイアンたちや、忠告をしようとするドラえもんを吹き飛ばしたりと、過激な行動を取っている。すべてはのび太を独占するための言動のように見えたが、「あたしはきえたくないの。いつまでもいつまでも」という彼女のセリフからは、のび太を恋愛対象としてというよりは、自分を生み出してくれた親のように思っていたことがうかがえる。
ただ、雪の精はその後、発熱したのび太を救うため、おでこから熱を吸収し消滅してしまう。涙を浮かべ、“あなたにかぜをひかせるつもりなんてなかった”と伝えながら看病する雪の精……。まさに全身全霊を使ってのび太をサポートした、愛情深い女の子であった。
■ロボットならではの深い愛情「ロボ子が愛してる」
コミックス2巻「ロボ子が愛してる」は、のび太を愛する美少女ロボットの話である。
女の子たちにまったく相手にされないのび太を見たドラえもんは、とびきり素晴らしいガールフレンドを紹介しようと、未来の世界から“ロボ子”を連れてくる。
「トモダチロボット」のロボ子は大変な美少女で、のび太のことも何かとほめてくれる。すっかり舞い上がってしまうのび太だが、その後、ロボ子が物凄い怪力を持っていたり、その力でジャイアンたちを一網打尽にしたり、異常な嫉妬心を持つことに恐怖を覚え、最終的にはうまくいかずに未来に返してしまうという話である。
ロボ子はあくまでロボットなので、のび太を純粋に愛しているとはいえないだろう。だが「わたし以外の人、好きになっちゃいやよ」と言って手を握ったり、しずかちゃんなどに嫉妬心を向ける様子は、まるで本当の人間の女の子のようであった。
令和の現在、すでに“AIと恋愛できるアプリ”といったものも開発されているが、そのうちロボ子のようなリアルな恋愛ロボットも登場するかもしれない。こんなふうに人間とのトラブルが生じなければ良いのだが……と、思ってしまった次第だ。