■登場から退場までずっとニヤついてたクズ「ラーテル」
最後に、「エッグヘッド編」の最中でわずかに登場した、海軍本部大佐「ラーテル」を紹介しよう。
白ひげ海賊団の一番隊隊長であったマルコは、頂上戦争によって命を落としたかつての四皇・“白ひげ”の故郷を略奪者から守るため、世界政府非加盟国・スフィンクスに滞在していた。しかし、ワノ国での戦いに参戦するためスフィンクスを不在にしている間に、マルコが恐れていた襲撃が発生してしまうのだ。
マルコの帰還後、襲撃の様子を回顧する子どもたちに「まるで海賊だよ!!」と言わしめた略奪者は、市民の味方であるべき海軍・ラーテル大佐だったのである。
ラーテルはスフィンクスが世界政府非加盟であることを良いことに、白ひげの財宝を差し出すよう住人に要求し、「一人ずつ撃って行けば教えて貰えるかな?」と、泣き叫ぶ子どもに対して銃口を向けるのである。
そして仲裁に入った女性を取り押さえさせ、ニヤケ顔を浮かべながらあわや発砲……というところで、自称“白ひげの息子”を名乗るエドワード・ウィーブルに一撃で倒されたのであった。
登場から退場までたった3ページという短い出演だったラーテル。動物由来の名前と特徴的な6本の髭、そしてなによりそのクズキャラぶりが前述したネズミに似ていることから、“キャラクター同士、なんらかの関連性があるのでは?”という声もあるようだが、現状において真実かどうかは定かではない。
背中に「正義」の文字を掲げながら、各地で悪行を働く一部の海軍のクズキャラたち。どのシーンもいつ読み返しても非常に胸糞が悪くなってしまうが、善悪の概念が問われるこれらの描写もまた『ONE PIECE』の魅力の一つだ。
こうした世界観のなかで、頂上戦争の際にドンキホーテ・ドフラミンゴが放った「勝者だけが正義だ!!!!」という残酷かつ芯を突くような有名な名言がある。
『ONE PIECE』の世界においては“悪”とされている海賊のルフィたちが、現状の“正義”とされている海軍や世界政府との戦いを通じて世界に何をもたらし、読者に何を感じさせるのか、これから先もまだまだ目が離せない。