佐藤健  写真/ふたまん+編集部
佐藤健  写真/ふたまん+編集部

 2024年12月13日に映画『はたらく細胞』が公開され、永野芽郁さんと佐藤健さんのダブル主演も話題を呼んでいる。このふたりは2018年度の連続テレビ小説半分、青い。』で共演し、瑞々しくも切ない恋愛模様を見事に演じていた。さらに、マクロファージ役の松本若菜さんと佐藤さんは『仮面ライダー電王』で姉弟役だったために、当時のファンから歓喜の声が上がっている。

 これまでに佐藤さんは実写化作品『義母と娘のブルース』、『恋はつづくよどこまでも』などで人気女優との共演を果たしてきた。この記事では、そんな最高のコンビネーションの数々について振り返っていこう。

※本記事には各作品の内容を含みます

■おなじみのやりとりが微笑ましい『義母と娘のブルース』の綾瀬はるか

『義母と娘のブルース』は2018年7月期にTBS系列で放送されたドラマで、主演を務めたのは綾瀬はるかさん。綾瀬さん演じる堅物の義母・宮本亜希子とその娘であるみゆきの関係性を中心に、さまざまな形の絆をあたたかく描くホームドラマである。

 「ぎぼむす」の愛称で親しまれ、2024年にファイナルとなるスペシャルドラマが放送されるほどの高い人気を誇っている作品だ。 

 佐藤さんは本作で、亜希子に想いを寄せる麦田章を好演している。麦田は父親から継いだ「ベーカリー麦田」の店長で、亜希子との関係性も見どころの一つとなっていた。

 中でも第9話は麦田の魅力が堪能できる回だ。それまでも亜希子への一途すぎる姿を見せていた麦田だったが、このエピソードのラストでようやく告白の瞬間を迎える。その告白シーンは、不器用ながらに一生懸命でどこか憎めない彼らしいものであった。

 「宮本さんのことがもうめっちゃくちゃ好きだって言ってます!」「 人としてとか、ダチとしてとかそっち方向じゃないっすよ」と、叫ぶようにして亜希子に思いを伝えた麦田。その後には「ラブじゃなくてライクの方っすから!」のセリフが続く。ともに不器用な者同士、麦田と亜希子が結ばれるのではないかと思わず期待してしまった名シーンである。

 しかし、そんな風に熱烈な告白を受けても、「そこはライクではなくラブの方……」と、普段通り冷静にツッコむ亜希子。結果的に告白は失敗してしまったが、二人のやりとりが微笑ましかった。 

 麦田と亜希子はスペシャルドラマの最後まで家族同然の付き合いをしていたが、メインとなる「義母と娘」の関係だけでなく、彼らの不器用な関係性にも心ときめくドラマだった。

■戦闘シーンと日常シーンのギャップにときめく『るろうに剣心』の武井咲

 実写版『るろうに剣心』シリーズは佐藤さんの代表作のひとつであり、圧巻のアクションシーンが世界中で絶賛された。人気漫画『るろうに剣心ー明治剣客浪漫譚ー』の実写化ということで、キャラクターの再現度にも注目が集まった作品である。

 本作のメインは佐藤さん演じる緋村剣心と数々の強敵との手に汗握る戦いだが、彼と武井咲さん演じる神谷薫との関係性も見どころのひとつだ。アクションが見ごたえたっぷりだからこそ、彼らの何気ないやりとりを描く日常パートもまた、緊張を解いてほっと一息つくために欠かせないといえるだろう。

 快活な薫と時にはコミカルな一面も見せる剣心の相性は抜群だった。ド派手なアクションシーンが多い本作だが、薫とのやり取りの中で「おろ?」とくだけた態度を見せる剣心の姿にはほっこりしてしまう。戦闘時の真剣な表情とのギャップも素晴らしい。

 そんなふたりの名シーンと言えば、剣心が京都へ向かう前の別れの場面である。剣心は京都で暗躍する志々雄真実を倒すため、東京を発つことを決意する。そして薫に別れを告げるとき、彼女を抱き寄せると「今までありがとう。そして……さようなら」と伝えた。薫は必死で引きとめようとするも叶わず、そのときの表情がなんとも切ない。

 剣心と薫が日々のやりとりを通じて関係を深めてきたのを見てきたからこそ、この静かで美しい別れのシーンが余計心に染みた。 

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