『ドラゴンボール』物語を彩った「味わい深いモブキャラ」たち! “戦闘力5のおじさん”に“バイオレット大佐”、“人魚も”…の画像
『ドラゴンボールDAIMA』 (C)バード・スタジオ/集英社・東映アニメーション

 新作アニメ『ドラゴンボールDAIMA』も話題の『ドラゴンボール』(鳥山明さん)。主人公・孫悟空やベジータといったメインキャラクターたちの魅力はもちろんだが、物語の端々で登場するモブキャラたちにも味わいが詰まっている。

 彼らは短い出番ながらも読者に強い印象を残し、その個性で作品全体に深みを与える存在だ。そこで今回は、そんな『ドラゴンボール』に登場する印象的なモブキャラたちに焦点を当て、彼らの魅力に迫っていきたい。

■不意打ち上等! モブキャラ・おじさん編

 本作で一番有名となったモブキャラは、コミックス第17巻に登場した“戦闘力5のおじさん”だろう。

 悟空の兄であるサイヤ人・ラディッツが地球に到着した際、「い 隕石か!? UFOか!?」と言って、いち早く現場に駆けつけたのが彼だった。ラディッツに向けてライフルを発砲したものの返り討ちに遭い、物語からすぐに退場してしまった。

 しかし、ラディッツの「戦闘力… たったの5か… ゴミめ…」のセリフも印象的だったため、読者からは通称“戦闘力5のおじさん”として長く愛されることになった。

 “戦闘力5のおじさん”もライフルを容赦なく発砲していたが、本作にはほかにも強敵に対して不意打ちを決めたモブキャラのおじさんがいる。

 まずは、第1巻にて、ドアを壊して入ってきた悟空を村を襲うウーロンだと勘違いしていきなり斧で殴り、たんこぶを作らせていたおじさんだ。さらに第35巻、トランクスのいる未来の世界で破壊を尽くす人造人間17号にヘッドショットを決めたおじさんもいた。17号に「なかなかいいウデだな くそジジイ…」と言わしめる。

 そして、不意打ちおじさんとしてナンバーワンの功績を挙げたのが、第22巻に登場したナメック星の長老だ。彼はフリーザのいる前で、不意打ちを決めすべてのスカウターを破壊する。レーダーを持っていなかったフリーザ一味にとって、スカウターはドラゴンボール集めに必須の道具であり、それを察した長老の大仕事となった。

■働き盛り! モブキャラ・プロフェッショナル編

 本作には、仕事を全うするプロフェッショナルなモブキャラもいた。

 まずは第33巻に登場し、セルゲームを撮影し続けたTVクルーたち。ミスター・サタンを最強だと勘違いしてやたらヨイショするリポーターには読者としてイライラするものがあったが、Z戦士とセルの壮絶なバトルにビビりながらも、その場で取材し続けたことは単純にすごい。

 モブキャラとして紹介するのは心苦しいが、本名が最後まで明かされなかったということで天下一武道会のアナウンサーも紹介する。

 金髪にサングラス、そして黒いスーツが特徴の彼は、悟空が初出場した第21回、さらには第22回、第23回天下一武道会で司会進行役とリングアナ、そして審判員とマルチタスクを務めた名物キャラだ。

 さらに第36巻、第25回天下一武道会にも少し年齢を重ねた姿で再登場。さすが悟空たち武術家の戦いを長年間近で見てきた彼だ。セルを倒したのはミスター・サタンではなく悟空たちであると承知していたことは、読者として非常にうれしかった。

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