■悪魔VS天使が社会現象にもなった『ビックリマンチョコ』
ロッテの『ビックリマンチョコ』も、一大ブームを巻き起こした商品だ。ネーミングのセンスも抜群だし、シールがおまけにつき、さらにお菓子も食べられるとあって、集めるのに夢中になった。
筆者の幼少期にはそこまで“大ヒット”というイメージはなかったのだが、小学3〜5年生くらいのときに「悪魔VS天使」のシールが大ブームとなり、お店でも品切れ状態が続くようになる。二頭身となった愛くるしいキャラと装備しているコスチュームや武器と防具のシールはとてもかわいかったものだ。もちろん、シールはおまけなのだが「ビックリマンチョコないの?」ではなく、「ビックリマンシールないの?」と、駄菓子屋で尋ねる子どもたちが多かった。
しかし『ビックリマンチョコ』は、その後、シールだけを抜いてお菓子を捨てる人、大量に買い込んだことで消費できなかったお菓子を捨てる人が続出し、社会問題にもなった。
筆者の学校も例外ではなかった。学校帰りの道端で本当にお菓子が捨てられているのを見て、ビックリしたことがある。PTAでも話題になったようで、「アンタもチョコ捨ててんちゃうやろね」と、母がゲンコツを作って「は〜」と拳に熱い息を吹きかけていた。いやいや、滅相もございません……。
そういえば、筆者が生まれる前に流行した『仮面ライダーカード』でも、同じようなことが起こっていたそうだ。コレクションに熱くなるあまりの行動だったのだろうが、褒められたものではない。美味しかったのに、もったいなかったな……。
懐かしい昭和のコレクションアイテムたちを紹介してきた。これら以外にも『ガンダム』の大ヒットにより、『ガンプラ』や『ガン消し』もコレクション化されていたものだ。
いつの時代も子どもたちが熱中するコレクションを理解するのは、親世代には難しいのかもしれない……。