昭和ウルトラマンで「一番ダンディ?」 子ども心に憧れた科特隊リーダー「ムラマツキャップ」の包容力と勇敢さの画像
「ウルトラマン Vol.7[DVD]」(バンダイビジュアル) (C)円谷プロ

 地球で暴れる怪獣と戦うのは、ヒーローたちだけではありません。『ウルトラマン』に登場する「科学特別捜査隊」、通称“科特隊”を筆頭に、『ウルトラマン』シリーズには、怪獣や宇宙からの侵略者と戦うさまざまな地球防衛組織が存在します。

 それらの組織には個性豊かな隊員がそろっていて、頼もしい隊長がまとめあげます。そんな隊長のなかで、個人的に顔が真っ先に思い浮かぶのが『ウルトラマン』の「ムラマツキャップ」です。

■地球を守る科特隊・日本支部の頼れるリーダー

 ムラマツキャップの本名は「村松敏夫」。科特隊の日本支部で隊長を務める人物で、部下からは「キャップ」と呼ばれて慕われています。そのムラマツキャップ役を演じたのは、『仮面ライダー』シリーズの「立花藤兵衛」役でもおなじみだった名優、小林昭二氏です。

 はやる部下をたしなめる慎重かつ冷静な面を持ちつつ、必要とあらば大胆な決断も下す頼もしいリーダー。時に、お調子者のイデ隊員らに「ビシッ」と言い聞かせるシーンを見て、「カッコいい大人!」と思ったものです。

 そして彼の実直な性格は、相手が誰だろうと変わらないのが良いところ。第18話「遊星から来た兄弟」で、ウルトラマンが街を破壊したとき(実際はザラブ星人が変身したニセモノ)も、ムラマツキャップは「たとえウルトラマンでも、この地球上で暴力を振るうものとは戦わなくてはならん」とブレずに重大な決断を下しています。

■意外に武闘派! 人間離れした身体能力も…

 冷静沈着でありながら、状況によっては先頭に立って最前線で戦った勇敢な人物でもあります。

 第7話「バラージの青い石」の回では、ウルトラマンを圧倒した怪獣アントラーに向かって青い石を投げつけて、これを撃破。続く第8話「怪獣無法地帯」の回では、突然目の前に現れた怪獣マグラーにも怯まず、ハヤタ隊員とふたりでナパーム手榴弾を使って倒しています。

 生身で怪獣を倒すあたり、ウルトラマンも顔負けの奮闘ぶりです。

 さらに第28話「人間標本5・6」では、人間に化けていた宇宙人ダダを相手にスーパーガンで戦闘。銃が使えなくなると、丸腰のままダダに体当たりを食らわせたり、キックやチョップといった格闘技で退けたりと、普通の人間とは思えない八面六臂の活躍を見せました。

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