■活躍シーンが描かれなかったグフの「真相」
『機動戦士ガンダムUC』でヨーロッパの古城から出撃する場面が描かれた「グフ重装型」は、いろんな意味で忘れがたい「変わり種」グフとして知られている。
同機も「MSV」に登場したグフのバリエーションのひとつで、火力と装甲が強化された機体である。一年戦争時の機体ながら地球上でジオン残党軍が隠し持ち、宇宙世紀0096年に日の目を見ることとなる。
トリントン基地を攻撃するため、古城の壁を破壊して颯爽と現れたグフ重装型。しかしその後、なぜかグフ重装型が活躍する場面は皆無だった。
劇中では、いったい何が起こったのか語られなかったが、劇場公開やイベントなどで配布された『ガンダムトライエイジ』のプロモーションカード内で衝撃の事実が明かされる。
実はグフ重装型のパイロットは極度の方向音痴で、出撃後に迷子になったため、トリントン基地にたどり着けなかったというのだ。この迷子のグフ重装型のパイロットに関するプロモカードはなぜか定番化され、2024年現在で4種類のカードが存在する。
最新のカードでは、『機動戦士ガンダムNT』の時代になってもいまだに迷子になっているのが確認されている。
グフ重装型には何の落ち度もないのだが、このパイロットのせいで「迷子のグフ」というイメージがついてしまったのが、なんとも気の毒である。
今回は、グフシリーズのなかでもとくに異彩を放つ「変わり種」ばかりを紹介した。どれも「MSV」から生まれた古株の機体なのだが、さまざまな方面でインパクトを残した、忘れられない「グフ」といえるだろう。