謎解きしながら「春日部観光」!『クレヨンしんちゃん』と「なぞたび」がコラボの画像
「クレヨンしんちゃん 春日部なぞたび」発売記者発表に参加した野原しんのすけ
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 埼玉県春日部市を舞台に、街歩きをしながら謎解きが楽しめる冊子『クレヨンしんちゃん 春日部なぞたび』が8月1日に発売される。

 7月29日には、春日部市役所ひだまりホールにて同冊子の発売記者発表が行われ、販売を企画した一般社団法人「共力KASUKABE」の斉之平一隆氏のほか、特別ゲストとしてアニメ『クレヨンしんちゃん』より、主人公・野原しんのすけが登壇した。

 これまで浅草や横浜、日本橋などを舞台にした冊子が作られてきた『なぞたび』。今回はアニメコンテンツと連動した初の試みとなっており、冊子は春日部市を舞台にしたアニメ『クレヨンしんちゃん』のキャラクターが登場する28ページ構成。スタートの春日部駅東口からゴールの春日部市役所を目指して、1時間30分から2時間をかけて「9つのなぞ解き」をしながら街歩きが楽しめるコンテンツとなっている。

 同冊子は日本語だけではなく、英語にも対応しているため海外観光客も利用可能。同コンテンツについて、開発を担当したインバイトジャパン株式会社・代表取締役の山田敦子氏は「『なぞたび』は、コト消費のニーズに答える最適なコンテンツになっています。ただ観光スポットを巡るのではなく、自ら街と関わり、街の魅力肌で感じられるのが大きな特徴です」とアピールした。

 また、多くのなぞは非言語型になっているとのことで、山田氏は「なぞは、言語に依存しない形で作られています。日本語や英語に囚われているとクロスワードだったり、日本語がわからないと解けないなぞになってしまう。説明部分は日本語と英語が対応しており、中のなぞについては、どちらにも対応していません。グラフィックを多用したなぞになっていますので、多様な国の方にも解いていただけます」と説明した。

「共力KASUKABE」の斉之平氏からは、同プロジェクトにより目指す姿の説明が行われた。春日部市には多くの観光地があるものの、情報が少なく「魅力を発信できていないという課題を感じていた」と語り、中でも大きな課題は「多くの観光客が訪れる首都圏外郭放水路の市内中心部までの誘致」と口にした。

 しかし「外国人観光客の誘致には勢いがついてきている」とのことで、「『ぷらっとかすかべ』は、2019年度の外国人観光客の訪問者数が1780人でしたが、23年度は4.5倍を超える8061人まで増加しております。特に春日部にはクレヨンしんちゃんの舞台めぐりを目的としたアジア圏からの旅行者が多く訪れています。今回の『クレヨンしんちゃん 春日部なぞたび』をきっかけに、さらなる外国人観光客の誘致を見込めると考えています」と述べた。

■『クレヨンしんちゃん』が市の魅力アピールに

 岩谷一弘春日部市長は、同コンテンツについて「クレヨンしんちゃんと謎解きというエンターテインメント性を取り入れた、幅広い世代に楽しんでいただける新しい観光コンテンツであると考えています。楽しみながら市内の魅力的スポットを訪れ、地元の歴史や文化に触れることができるので、春日部なぞたびを通じて、多くの方々に春日部市の魅力を知っていただける機会になると期待しているところです」と希望を抱いていた。

 さらに「しんちゃんは国内のみならず、アジア圏を中心に人気があることから、海外観光客の誘客にも効果があります。コロナ禍前と比較して『ぷらっとかすかべ』の来館数は、4倍以上とお聞きしています。こうしたことから『春日部なぞたび』が、さらなる観光客の増加に貢献していただけることは間違いがないと確信しております」と力強く語り、「そして、観光客の増加により、市内の飲食店や商店利用が増え、地域全体のにぎわいがさらに増し、地域の活性化につながっていくと期待しております」と続けた。

 8月3日からは、春日部市役所まちなかステージに、新しい『クレヨンしんちゃん』キャラクターのモニュメントが設置される。岩谷市長は「これを機に、市の魅力向上や本市に訪れる新たなきっかけにしていただければと思っております。こうした市の取り組みと、本プロジェクトが相乗効果をあげ、観光振興や地の活性化といった、よい成果を生みだしていただけることを期待しています」と語った。

 春日部市を舞台に、野原家の日常を描いてきたアニメ『クレヨンしんちゃん』は、アニメだけでなく海外からの人気も高い。国内だけでなく、海外からの観光客にも期待ができそうだ。

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