■ガンダムマイスターも油断禁物!『機動戦士ガンダム00』ミハエル・トリニティ

 最後は、『機動戦士ガンダム00』に登場するミハエル・トリニティだ。先に紹介したクロノクルとハイネはあっけない最期ではあったが、少なくともパイロットとしてモビルスーツに乗り戦闘で死亡していた。しかし、ミハエルはそれすら叶っていない。

 ミハエルは、ソレスタルビーイングのセカンドチーム・“チームトリニティ”のガンダムマイスターである。搭乗するガンダムスローネツヴァイの性能もあり、作中での戦闘力は圧倒的であった。

 三カ国の“合同軍事演習”では、人革連軍の猛攻を受けていたプトレマイオスチームを助けるべく、アレルヤ・ハプティズムのガンダムキュリオスを救出。その後、目的が異なるプトレマイオスチームとは決別し、主人公である刹那・F・セイエイとも戦いを繰り広げることになった。

 アニメ第22話「トランザム」にて。国連軍の激しい追撃を受けていたトリニティ兄妹は、逃れる途中でアリー・アル・サーシェスから協力を持ちかけられる。

 そしてお互いがモビルスーツから降りて話しているなか、サーシェスが不意打ちで銃撃を仕掛けてきて、ミハエルは見事に胸を撃ち抜かれあっけなく死亡してしまうのだ。しかもその直後、愛機のスローネツヴァイも奪われてしまっていた。

 ガンダムマイスターとはいえガンダムから降りてしまえば、百戦錬磨の傭兵の前ではただの少年だったのかもしれない。

 ちなみに、兄のヨハン・トリニティもガンダムスローネアインに乗り弟の敵を撃とうとするが、サーシェスに返り討ちに遭い死亡。妹のネーナ・トリニティは、2期まで生き残るが終始復讐心に囚われ、結局は哀れな最期を迎えてしまっていた。

 

 今回は『ガンダム』シリーズであまりに“あっけない最期”を迎えたキャラ3選を紹介してきた。主人公のライバルに、パーソナルカラーを与えられたエースパイロット、さらにはガンダムマイスターと、いずれもなかなか際立ったキャラで作中では活躍も見せていた。

 しかし、それとは裏腹に彼らの最期は非常にあっけないもので、やはり少し不憫に感じてしまう。『ガンダム』シリーズには、まだまだ不遇の最期を迎えたキャラは多く、機会があればまた紹介したい。

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