■肺に穴を開けられ長い苦しみを味わう…『雪山山荘殺人事件』

 コミック10巻~11巻、アニメ46話の『雪山山荘殺人事件』。この事件の被害者は長い苦しみを味わった末に死亡する、かなりイヤな殺され方をしていた。

 医大教授・大山将の雪山の別荘に招かれた小五郎と蘭、コナンは、大山や彼の教室員達とともに楽しく鍋を囲む。その後、テレビドラマを見るために一人席を立った大山だったが、数時間後、ロープで縛られ背中に包丁を突き立てられた状態で発見される。

 大山将は、教室員の一人である中原香織の論文を盗み学会で発表した過去を持っており、そのことを恨んだ中原によって、今回殺されることとなったのだ。

 中原の恨みは激しく、医学部助手としての知識を使って大山に最大限の苦しみを味わわせて殺そうとする。大山をロープで縛り、背中から包丁を刺し肺に穴を開けた。こうすることで、空気を吸っても空いた穴から空気が漏れ、さらには漏れた空気が肺や心臓を圧迫し、数十分間もがき苦しんだ挙句窒息状態で死に至るのだ。想像しただけでも息苦しくなるような非常にイヤな殺され方である。

 しかし、この苦しみを与えようとした数十分間が仇となる。大山は死ぬまでの数十分を使って将棋の駒になぞらえたダイイングメッセージを残し、コナンによって真相が暴かれることとなったのだ……。

 

 今回は初期の『名探偵コナン』に登場した悲惨すぎる被害者を紹介してきた。いずれも非常に凄惨な殺人方法であり、どれも絶対イヤだと思える死に方ばかりだった。

 そして偶然にも、これらの被害者は全員、脚本にコンピューターソフト、研究論文を盗んだのをきっかけに激しい恨みを買って殺されていた。こんなイヤな死に方をしないためにも、他人の大切にしているモノを盗んでは絶対いけないということだろう。

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