■仗助、バイクで逃走
最後は第4部での東方仗助と噴上裕也との戦いの場面だ。逃走のきっかけになったのは、岸辺露伴がトンネルの中に潜んでいた噴上のスタンドに襲われてしまったからである。
噴上のスタンド「ハイウェイ・スター」は狙った相手を執拗に追いかけ養分を奪うことができる。基本は人型だが足跡型に変化することができ、その状態だとこちらの攻撃がほぼ効かない。つまり、本体を直接叩かなければ絶対に倒せないスタンドでもあるのだ。
そのため、逃げるという選択肢しか残されておらず、仗助も露伴を助けるためにはそうするしかなかった。しかも「ハイウェイ・スター」に捕まらないようにするためには、時速60キロ以上で走らないとならないので無理難題といえるだろう。
しかしその課題を仗助はバイクに乗って見事解決!その後広瀬康一の協力もあって噴上のいる病室までたどり着くと、相手を容赦なくボコボコに……。「スゲーッ 爽やかな気分だぜ」「新しいパンツをはいたばかりの正月元旦の朝のよーによォ〜~~~ッ」と話す仗助の姿には笑ってしまった。
仗助はジョセフの隠し子でもあるので、逃げるという行為に関しての能力は一級品なのかもしれない。知らず知らずのうちに、逃げの美学を受け継いでいるところがすごい。
バトル漫画で主人公が敵前逃亡をするのはかなり珍しいといえる。これにはガッカリしてしまうかもしれないが、勝利につながるパターンもあるので、悪いことばかりではない。
ただ、そのキャラの性格によって、使えるタイプとそうではないタイプに分かれてしまう戦術だろう。