今年1月2日、『義母と娘のブルース FINAL 2024年謹賀新年スペシャル』で13年にわたる物語が完結した、桜沢鈴さんの名作4コマ漫画を実写化したドラマ『義母と娘のブルース』。
綾瀬はるかさんをはじめとした魅力的なキャストたちが紡いだ感動的な物語の結末を、多くのファンが見守ったことだろう。なかでも、どこか抜けた三枚目なキャラクター・麦田章を演じた佐藤健さんの熱すぎるプロポーズなど、コミカルな演技も話題となった。
そこで佐藤さん同様、普段のイケメンっぷりから一変、さまざまな実写化映画で“三枚目”を演じた俳優たちについて見ていこう。
■初めてのコメディ作品で三枚目を演じきった… 『とんかつDJアゲ太郎』北村匠海
2014年より『少年ジャンプ+』(集英社)で連載された『とんかつDJアゲ太郎』は、原作担当のイーピャオさんと作画担当の小山ゆうじろうさんのタッグが贈る、新感覚のギャグ漫画。
とんかつ屋の跡取り息子として働く主人公・勝又揚太郎が、“とんかつ屋”と“DJ”の共通点を見出し奮闘していく、なんとも異色のストーリーがウリとなっている。
その高い人気から幅広い展開を続け、2020年には同名の実写映画が公開された本作。
数々の大物俳優が起用されるなか、主人公・揚太郎を演じたのは、俳優のみならずダンスロックバンド「DISH//」のボーカル&ギターとしても活躍している北村匠海さんだ。
北村さんは『君の膵臓をたべたい』、『重力ピエロ』など、数々の映画やドラマで活躍する俳優だが、なんと本作が初のコメディ作品への参加だったとのことで、コミカルな芝居の難しさを痛感したと明かしていた。
本作では“変顔”を見せるシーンも多いのだが、北村さんは顔のストレッチとウォーミングアップを徹底し、「絶対にやれる」と自身を励ましながら撮影に臨んでいたそうだ。
そんな全力の演技も相まって、馬鹿をやりながらも真っすぐ突き進んでいく揚太郎の“三枚目”っぷりを北村さんは見事に演じ切った。
作中ではハイテンションでダンスを踊る場面もあり、ここでも北村さんの高いダンスセンスが遺憾なく発揮されている。全編通してコミカルなシーンが連続する本作だが、一方でちょっとした仕草や動作のなかに磨き上げてきた“かっこ良さ”も見え隠れするのが、北村さん演じる揚太郎ならではの特徴なのかもしれない。
■なんとお尻のどアップにファンは騒然…!? 『珍遊記』松山ケンイチ
漫☆画太郎さんといえば、破天荒かつ勢いのあるナンセンスギャグを数多く世に放ってきたギャグ漫画界の大御所だ。
そのあまりにも突き抜けた表現ゆえにどの作品も実写映画化は難しいと思われていたが、なんと『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載された『珍遊記 ー太郎とゆかいな仲間たちー』が、2016年に『珍遊記』のタイトルでまさかの映画化を果たしている。
誰しもが知る“西遊記”の世界観を軸に、登場する不良少年たちが下ネタあり、ブラックジョークありの珍道中を繰り広げる本作。その主人公・山田太郎役には、俳優の松山ケンイチさんが起用された。
『デスノート』、大河ドラマ『平清盛』など、数多くの有名作品でイケメンっぷりを発揮している松山さんだが、本作では“美男子”とはビジュアルも立ち振る舞いも程遠い“三枚目”の太郎の強烈な個性を体当たりで演じることとなる。
なにより衝撃的だったのは、太郎のビジュアルだろう。基本的には坊主頭に虎柄のパンツという軽装で、作中、丸裸のあられもない姿を披露することも少なくはない。変顔はもちろん、なんと“お尻”のどアップまで披露しているのだから、松山さんの他作品での姿を知るファンは、度肝を抜かれること間違いなしである。
鍛え抜かれた肉体美をこれでもかと見せつけ、原作が持つ無秩序でぶっとんだ世界観を再現した松山さんの演技の数々は必見。普段見せるシリアスな姿から一変、文字通り“裸一貫”の立ち振る舞いでファンを圧倒した、あまりにもインパクト大なイケメン俳優だ。