2023年10月13日(日本時間)にポップカルチャーの世界的な祭典「ニューヨーク・コミコン2023」が開催され、2024年秋より新作アニメシリーズ『ドラゴンボールDAIMA(ダイマ)』が展開されることが発表された。
1984年から『週刊少年ジャンプ』で連載が開始され、同誌の黄金期を牽引した鳥山明氏の漫画『ドラゴンボール』。毎週月曜日には、他連載のどの作品よりも先に『ドラゴンボール』のページを探し、何が描かれているか緊張しながらページをめくっていたという人も多いのではないだろうか。
週刊連載で描かれていた同作は、設定や伏線などを練りに練って作られていたものではなかったという。『ドラゴンボール大全集』第2巻ではラディッツ登場から完全体セル登場までを担当した二代目担当編集者・近藤裕氏と鳥山氏の対談が掲載されており、毎週のようにアイデアを出し合いながら物語が綴られていたことが語られていた。
その瞬間のひらめきが同作のスピード感に繋がっていたと考えられるが、一方で後々振り返ると初期の設定や前のストーリーとかけ離れている謎な部分があったりもする。
■精神と時の部屋の定員オーバーの謎
まずは「精神と時の部屋」の定員オーバーについてだ。精神と時の部屋というのは、神様の神殿にある、内部の1年が外界の1日に相当する部屋のこと。その他の特徴として、重力が地球の10倍、空気は4分の1の薄さなど、修行にもってこいの部屋である。
セル編などで修行に使われ、短期間のうちに一気にパワーアップすることに成功しているが、部屋の定員は2人までしか入れないという制約があり、悟空がベジータに部屋での修行を勧めた際に、「だけど部屋の定員はふたりまでだ」と述べている。
それにもかかわらず、ブウ編では、悟天・トランクス・ピッコロ・魔人ブウの4人が部屋にいるシーンがある。打倒魔人ブウを目指し悟天とトランクスは精神と時の部屋で修行するのだが、そこにピッコロが魔人ブウを連れて入室してくるのだ。
魔人ブウは人ではないとしても、宇宙人であるピッコロは悟空やベジータたちと同じ人……として扱ってもよいのではないだろうか。なお、ゲーム『ドラゴンボールZ カカロット』では、精神と時の部屋の定員数を増やすサブストーリーがあったりする。
■ブルマは顔パス?筋斗雲でも飛行機でも行けない神様の神殿
続いては、神様の神殿に飛行機でやってきたブルマの謎だ。神様がいる神殿は、地上のはるか上にある。ピッコロ大魔王を倒した悟空は、カリン様に神殿に行くことを勧められる。ただ神殿には筋斗雲では行くことができないという。ヤジロベーがロケットで行こうと言うと、カリン様は「そんなもので神殿のちかくにいってもはねかえされるだけじゃ」と述べている。
だが、人造人間セル編では、ブルマが飛行機で神殿に戦闘服を届けにきているシーンがある。それまでは神殿が張っているバリアみたいなものがあり、それによってロケットを跳ね返していたが、このときはブルマのみは通行が許可されていたのだろうか。
それとも、このときは神様がピッコロと合体して神様不在の時期だったので、神様のバリアが機能していなかったのだろうか。