■人気のあまりシリーズ化! 『はたらくくるま』

 伊藤アキラさんが作詞を担当し、越部信義さんが作曲した『はたらくくるま』は、『まる・さんかく・しかく』などで知られる、のこいのこさんが歌唱を担当した。

 ポップで明るい曲調のこの曲は、“はたらくくるま”にスポットライトを当てて、実際に車が働いている映像とともに、身近な車からマイナーな車までを次々と紹介していく内容だ。

 働く車はいつの時代も子どもたちを虜にしてきた。この曲を聞いてはじめて名前を覚えた車もあるだろう。人気を博した『はたらくくるま』は『はたらくくるま2』(歌唱:子門真人さん)、『はたらくくるま3』(歌唱:窓花さなえさん)とシリーズ化を果たしている。

 メインボーカルのあと、車の種類を子どもたちが元気な声で繰り返す歌唱方法もまた馴染みやすく、子どもたちと一緒に「きゅうきゅうしゃ!」とかけ声をあげたくなってしまう元気が出る一曲だ。

■子ども目線で描かれる母の1日!『パタパタママ』

 ヒットメーカーの高田ひろおさんと佐瀬寿一さんのコンビが手がけたのが、『パタパタママ』だ。のこいのこさんが力強い歌声で歌い上げるこの曲は、子どもから見た“母親の1日”を歌っている。

 ぐるぐると回る時計の映像とともにパタパタと動くママがコミカルに描かれ、見る人を楽しませてくれるこの曲。思わず、うんうんと頷いてしまうような主婦の1日が歌われており、朝6時から夜の8時に“ぼく”が眠るまで、クルクルと目を回しながら奮闘するママの姿がなんともかわいらしい。

 実はこの曲には『サンデーパパ』という姉妹曲が存在し、“日曜日のパパ”を哀愁を交えて歌い上げているので、ぜひ聞いてみてほしいと思う。

 

 こうして振り返ってみると、『ひらけ!ポンキッキ』から誕生した曲は、名曲揃いだ。

 子ども向けといいつつも、作り込まれた奥深い曲たちが多く、大人も楽しめる。令和の今、聞いても、色あせない懐かしさを感じさせてくれる名曲たち。秋の夜長にぜひ聞いてみてはいかがだろうか。

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