25周年「Gジェネ」プレステ時代の神ゲー『SDガンダム GGENERATION-F』を振り返る…プレイヤー苦しめた困りごとも!?の画像
『プレイステーション クラシック』(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)商品画像より引用

 1998年8月6日にプレイステーション用ゲームとして『SDガンダム GGENERATION』が発売され、25周年を迎えた今もなお、ガンダムゲームとして多くの人に愛される『Gジェネ』シリーズ。

 初代PSから、スマートフォン用アプリまでさまざまなタイトルが作られてきた同シリーズだが、2000年8月に発売された『SDガンダム GGENERATION-F』は特に最高傑作との声が多い作品。23年前のPSゲーム『GジェネF』がなぜ今も評価が高いのか、改めてその魅力を振り返ってみたい。

■宇宙世紀もアナザーも外伝も漫画も…圧倒的な実装機体数

『GジェネF』の魅力は、なんといっても、1000種類を超える参戦機体だ。宇宙世紀にアナザーに外伝に、『機動新世紀ガンダムX』までのほとんどのモビルスーツが網羅されている(隠し要素として当時の最新作『∀ガンダム』も登場)。また図鑑の解説もきっちりと書かれていて面白い。

 宇宙世紀を舞台にした『SDガンダム GGENERATION SPIRITS』(2007年)など、後続のGジェネ作品では宇宙世紀系とアナザー系でジャンルを分けられていることがあり、その場合は機体の種類が充実しているものも多いが、宇宙世紀系作品だった『SDガンダム GGENERATION GENESIS』では、有名作品である『Vガンダム』や『F91』が出ていなかったりと、作品数が増え過ぎたためか、結局、限定的な参戦作品でも網羅できなくなってしまった例があった。

 そういった『Gジェネ』シリーズの中で、メジャーからマイナー作品までを扱っているのは『GジェネF』がオンリーワンだと言える。なにせ、かなりマイナー寄りの漫画である『MSジェネレーション』や『プラモ狂四郎』、こちらもマイナーゲーム作品の『機動戦士ガンダム CROSS DIMENSION 0079』や『ガンダム・ザ・バトルマスター』シリーズからの参戦モビルスーツも、きっちりと網羅されているのだ。

 また、本作オリジナルモビルスーツも味のあるデザインのものが多い。「タイタニア」や「ザンスパイン」といった、デザインも設定も優れているモビルスーツは、今でも話題に上がることがある。

■シナリオは原作追体験型

 シナリオについて『Gジェネ』では歴代作品のクロスオーバーを楽しむことができる「ブレイク型」と原作のストーリー展開をなぞる「原作追体験型」の2つのタイプがある。

『GジェネF』では追体験型が採用されているが、ここ最近のシリーズの悩みである、作品数や工数の多さから有名エピソードが削られている、といったことが少ない。

 鉄板の有名エピソードは、かなりの割合で再現されており、短い作品であれば完全再現に近い形で収録されている。原作の世界に自分のオリジナル部隊で殴り込むという、Gジェネの大きな魅力が体験できるのだ。

 また『G-UNIT』や『センチネル』といった、機体の知名度はあっても、物語は有名でない作品とも触れることができるのも良い。『機動戦士クロスボーン・ガンダム』や、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』など、それまでは知る人ぞ知る名作だったものが、本作がきっかけで知名度が上がった例もある。

「コロニーの落ちた地で…」、「戦慄のブルー」、「シルエットフォーミュラ91」といったゲーム作品の追体験シナリオもあり、未プレイのプレイヤーはもちろん、プレイ済みのプレイヤーも、シミュレーション版として新たなゲーム性で過去作を楽しむことができる。画期的なファンサービスと言えるだろう。

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