■熱狂的な“ムーミンファン”だった!『ムーミンシリーズ』ミムラねえさん:女優・美村里江(ミムラ)
透明感があふれ出すような女優・ミムラこと美村里江さん。2018年3月に自身のホームページ上で芸名を「ミムラ」から「美村里江」と改めることを発表したのは記憶に新しい。
そんな彼女の芸名の由来は、自身が大ファンだったという『ムーミン』に登場する「ミムラねえさん」だ。ミムラねえさんはリトルミイの姉で、穏やかで少し天然というお茶目な一面があるキャラクター。美村さんは、魅力的なのに当時はマイナーだった「ミムラねえさん」というキャラクターを広めたいという気持ちで自身の芸名を名づけたそうだ。
そのあと、『ムーミンブーム』によって抜群に知名度を上げた「ミムラねえさん」のことを思い、美村さんは「ミムラ」の芸名を本家に返すことを決意。日本名の大切さを感じたことから、「ミムラ」を苗字の1つである「美村」に変更し、本名の「里江」と繋げた新しい芸名に改名したと明かしている。
■原作者が一目で惚れ込んだ!?『シューティング・スター』浅香唯:アイドル・浅香唯
アイドルとしてデビューし、現在では女優としても活躍している浅香唯さん。彼女もまた、漫画の主人公から名前をもらったそうだ。
浅香さんのデビューのきっかけとなった「ザ・スカウトオーディション’ 84」では、主催の『少女コミック』(小学館)で当時人気を博していた漫画『シューティング・スター』のヒロイン・浅香唯を冠した「浅香唯賞」というものが設けられていた。
その「浅香唯賞」を受賞したのが、まさに浅香唯さんだったのだ。受賞をきっかけに「浅香唯」という芸名を名乗ることになったという彼女。漫画のヒロインに引けを取らないキュートな浅香さんを見ると、ヒロインの名前がそのままつけられたのも納得してしまう。
■【番外編】『湘南爆走族』江口洋助:江口洋介
最後に、芸名の由来となったわけではないが、偶然“役名と芸名が同じだった”という江口洋介さんをご紹介しよう。
1987年に吉田聡さん原作の漫画を実写化した映画『湘南爆走族』の主人公・江口洋助役に抜擢された江口さん。
江口さんは本名を芸名にしているそうで、抜擢はまったくの偶然だったという。意図せず演じた役名と芸名が酷似していたという、まるで奇跡のようなエピソードだった。
今回は、芸名がアニメや漫画に登場するキャラクターの名前に由来する芸能人について紹介してきた。
ほかにも、漫画の主人公と同じ名前にした女優・柴咲コウさんや、敬愛する楳図かずおさんの漫画に登場する主人公の漢字を取り入れたという中川翔子さん、喋り方が似ているという理由で友人が国民的アニメ『サザエさん』のフグ田タラオからニックネームをつけたという声優のTARAKOさんなど、意外な由来から芸名をつけている人が多いのがわかる。
新田さんのように、強い決意で芸名をつけたというエピソードもあり、上記に挙げていない芸能人の名前に込められた意味も、この機会に調べてみたいと思った次第だ。