ロボットアニメといえば、イケメンのライバルキャラが付き物だ。そのビジュアルは勿論、劇中の設定でも、実際に女性キャラからモテモテだというライバルは少なくない。その中でも有名なのは『機動戦士ガンダム』のシャア・アズナブルではないだろうか。今回は歴代ロボットアニメを振り返り、シャアと浅からず共通点があるイケメンライバルキャラを紹介していきたい。
■『勇者ライディーン』プリンス・シャーキン
イケメンライバルキャラといったら1975年のアニメ『勇者ライディーン』に登場する「プリンス・シャーキン」を外すことはできないだろう。シャーキンはロボットアニメのイケメンライバルキャラの元祖と言われており、『ガンダム』シリーズに登場するシャアの原点という説がある。
というのも、同作の前半は富野由悠季氏が監督を務め(後半は長浜忠夫監督)、キャラクターデザインは安彦良和氏と、1979年の『機動戦士ガンダム』と同じだからである。名前的にも「シャー」が入っており、「主人公のライバル」「金髪」「仮面キャラ」「帝国の王子」と、キャラクター的にも似通っている部分が多い。そのため、ファンの間では彼こそがシャアの元ネタではないかという説がささやかれている。
そんなシャーキンだが、主人公・ひびき洸の通う学園へ「砂場金吾」という名の人間に化けて潜入する話がある。そのときのビジュアルは、イケメンとは思えないパッとしない小物といった顔で、当時の視聴者からは不評であった。
■『超電磁マシーン ボルテスV』プリンス・ハイネル
ロボットアニメのイケメンライバルキャラとしては、1977年のアニメ『超電磁マシーン ボルテスV』のプリンス・ハイネルも外すことができないだろう。
1976年から1979年までにテレビ朝日系列で放送された長浜忠夫氏が監督を務めたロボットアニメは、長浜ロマンロボシリーズ三部作と呼ばれているが、『超電磁ロボ コン・バトラーV』の大将軍ガルーダ、『超電磁マシーン ボルテスV』のプリンス・ハイネル、『闘将ダイモス』のリヒテル提督と、それぞれの作品にイケメンの敵司令官が登場する。前述のシャーキンも含めて、いずれも市川治さんが声優を務めたキャラだ。
プリンス・ハイネルもまた、シャーキンとの共通点もさることながら、シャアとの共通点も、意外と多い。
ロボットアニメの主人公のライバルキャラで、そのうえ金髪という部分は勿論だが、「母国で迫害され、地球に来た王子」という身の上が、シャアと細かい部分まで似通っている。また、最終回で主人公との剣術対決が描かれる部分でも一緒だ。意外な部分で共通点を持つ2人である。
なお『ボルテスV』は放送から45年をへて、フィリピンにて実写リメイク版が地上波放送され大人気となっている。気になるハイネルは金髪ではないものの、ツノや衣装など再現度はかなり高く仕上がっている。