現地3月21日(日本時間22日)のWBC決勝戦で日本がアメリカを3-2で下し世界一に輝いた。22日は朝から多くの人が試合に注目し、決勝終盤の展開にツイッターでは「まるで漫画」「漫画のような試合」といったつぶやきが相次いだ。
3大会ぶり、3度目の優勝がかかった今大会。先発に今永昇太が登板し、戸郷翔征、髙橋宏斗、伊藤大海、大勢、ダルビッシュ有と投手陣がリレーされ、9回表でマウンドに立ったのが、この日も3番DHでスタメン出場していた大谷翔平だった。
先頭9番・マクニールを四球で1塁に歩かせてしまったが、続くベッツを相手にセカンドゴロダブルプレーでツーアウトに。最終打者として打席に入ったのは大谷の同僚であるエンゼルスのマイク・トラウトで、大谷は160キロを超えるストレートを連発し、最後は140キロの高速スライダーで空振り三振を奪った。
打者・投手として「二刀流」を実現し、数々の偉業を達成してきた大谷。これまでもその類を見ない活躍から「まるで漫画のよう」という例え方をされることがあったが、中継リポーターの中居正広が「泥だらけのストッパー」と表現したように、ベンチとブルペンを往復し、泥だらけの状態でマウンドに立つ姿を見て改めてその凄さに感動した人は多く、ツイッターでは「漫画の世界」「漫画の主人公」といったワードがトレンド入り。
「二人がクローザーとラストバッターとして対戦して空振り三振でゲームセットとか、出来すぎで漫画の展開なら編集に止められるレベル」「14年前のあの時と同じ 最後に選んだのは外角のスライダー 粋なことするじゃないか ダルビッシュから大谷へ もう漫画じゃん」「最後もホントに漫画の世界というか… 茂野吾郎vsギブソンJrみたいな」などといった会話を楽しむ声が上がり、試合後数時間は上位30ワードのほとんどが侍ジャパン関連で染まっていた。
■『ドラフトキング』クロマツ氏も「…漫画やん」
その衝撃は実際に野球をテーマにした漫画を描くプロたちにとっても同じだったようで、『ドラフトキング』(集英社)の作者であるクロマツテツロウ氏は、自身のツイッターで試合観戦の様子を実況。「凄いことが起こっている…栗山監督、ありがとうございます。もう漫画を描けません。そんな職場から。」とツイート。ラストに登板した大谷の姿を見て「頼んだ!大谷さん!泥だらけのクローザーて…漫画やん。」とつぶやき、またラストのスライダーにも注目し、「2009年の優勝時のダルビッシュのような、スライダーでフィニッシュ!JAPANありがとう!」と感動を伝えた。
4月8日からはWOWOWでのドラマが放送・配信スタートする『ドラフトキング』。まるで漫画のような日本代表の活躍は日本の野球界だけでなく、今後のフィクションの世界にも大きな影響を与えるのは間違いないだろう。