『SLAM DUNK』「はらたいらさんに3000点」ひょっとしたら若者読者は分からない…? 懐かしの昭和ネタを解説の画像
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 令和の時代に、新たな旋風を巻き起こしている井上雄彦氏による不朽の名作『SLAM DUNK』。時代が変わっても色褪せない魅力で、2022年12月から公開された映画『THE FIRST SLAM DUNK』は日本のみならず、韓国でも日本映画の歴代興行ランキング1位の記録を塗り替えるなど、人気を博している。

 映画にハマり、コミックスを全巻そろえたという人も多いと思うが、改めて原作を読み返すと熱い試合のシーンだけでなく、さまざまな小ネタが散りばめられていることに気づく。そして、当時は当たり前に読んでいたものの、「ひょっとしたら最近の若い人は分からないかも?」と思うようなネタがところどころあったりする。

 そこで今回は、1990年から1996年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載されたバスケット漫画『SLAM DUNK』について、作中で描かれたいくつかの「昭和ネタ」について振り返りたいと思う。

■「バグダッド・カフェって映画みてさー」「バスケット・カフェ?」

 物語の最序盤で、思いを寄せていた女子に「バスケット部の小田君が好きなの」とフラれてしまったことで、「バスケット」がトラウマのようになってしまった桜木の聞き間違いネタだ。

 湘北高校に進学したあとも、立ち直ることができない花道は、クラスメイトが「ビスケット」について話しているだけでも「バスケット」と聞き間違え、頭突きをしてしまう。そして別のクラスメイトによる「きのうビデオで、バグダッド・カフェって映画みてさー」という会話も、桜木は「バスケット・カフェ?」と聞き間違え、頭突きしてしまうのだった。

『バグダッド・カフェ』は、1987年に公開された映画。1990年に連載開始された『スラダン』の世界においては直近の作品で、ミニシアターブームだった当時に映画好きの間で人気を集めていた映画。再上映などもされており未だ人気の高い名作だが、実在する映画とは気づかなかった読者もいるかもしれない。

■昭和の身だしなみ?男子のリーゼントと女子のブルマ姿

 続いては、登場するほとんどの男子生徒が髪型をリーゼントに決めていることと、晴子含めた女子生徒の体操着がブルマであることだ。『スラダン』を読む最近の読者が最も昭和を感じる部分といえるかもしれない。

 連載が開始する1990年はヤンキー文化が残っていた時代で、『週刊少年ジャンプ』でも『ろくでなしBLUES』が連載中。同時期には『週刊ヤングマガジン』の『ビー・バップ・ハイスクール』、『週刊少年マガジン』の『カメレオン』や『湘南純愛組!』『疾風伝説 特攻の拓』なども人気を集めていた。

 そして、女子の体にフィットしたタイプのブルマは、1970年ごろには幅広く普及していたが、1992年以降には使用されなくなっていった。令和の学生が読んだら、驚くこと間違いないだろう。ちなみに筆者もブルマは嫌いだったので、消滅してよかったと個人的には思っている。

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