月曜の朝が憂鬱でしかたない……と思う学生や会社員は多いことだろう。まだ身体がのんびりモードのままというか、すでに次の土日が待ち遠しいというか……。
さて、ぐうたらなキャラといえば藤子・F・不二雄氏の『ドラえもん』ののび太を思い浮かべる方も多いと思うが、今回はそんな彼の名言・迷言をご紹介。思わずうなずいたりクスリとしたりしてしまう言葉ばかりで、気分がどんよりしがちな月曜の朝のおともにぴったりである。
※なお本記事内に出てくる巻数は、特記がない限りはてんとう虫コミックス『ドラえもん』のものを指す。
まず紹介したいのは「のんびり行こうよ、人生は。」である。のび太の生き様がよくあらわれているこのセリフは、5巻収録「のろのろ、じたばた」に出てくる。
このエピソードではドラえもんがダラダラしてばかりののび太に呆れ、飲むと気持ちも体の動きも速くなるひみつ道具「クイック」を出す。その効果を見せようと薬を飲んだドラえもんだが、彼が突然イライラソワソワし始めたのを見て、のび太はさっさと逃げることに……。
その場面で「せっかちはいやだなあ。」とため息をついたあとにのび太が続けたのが、このセリフだ。なんてことない一幕なのに、“のんびりいこうよ”のあとに“人生”という妙にスケールの大きい言葉が続くのが面白い。余裕がないときに思い出すと、肩の力を抜いてリラックスできるかもしれない。
8巻収録「ライター芝居」に登場した「一生けんめいのんびりしよう」という有名なセリフは、どこかで耳にしたことがある人もいるだろう。
“一生懸命”と“のんびり”という真逆の言葉の組み合わせにちょっと違和感があるものの、よくよく考えてみれば何かと忙しい現代人にとって、ときにはのんびりする時間を一生懸命作ることも大切なのかもしれない。そう思うとなかなかに深い言葉である。
そのほかには、「あったかいふとんでぐっすりねる!こんな楽しいことがあるか。」(6巻収録「夜の世界の王さまだ!」)や「なんとか体をうごかさずに運動できないかと考えてるとこなんだけど…」(『ドラえもんプラス』6巻収録「ケロンパス」)など、呆れるやら笑えるやらの迷言は数多い。しかしどんなセリフでも、「なんかわかる」と共感させられてしまうのはさすがである。
とくに「うちにひきこもっていよう。そとはさいなんだらけだ。」という言葉には、思わず“まったくもってその通り”とうなずいてしまった。平和に過ごしたいなら月曜日だろうとなんだろうと自分の部屋にこもるのが一番。まあそういうわけにはいかないのが現実なのだが……。