本日1月4日は「ゲルググの日」としてガンダムファンに知られているのをご存じだろうか。3月9日が語呂合わせで「ザクの日」だったり、7月8日が「RX-78」の型番から「ガンダムの日」とされていたりと、機体ごとに記念日が広まっており、その日はツイッターなどでファンアートやプラモデルの画像が投稿されている。
1月4日は「MS-14」の型番になぞらえた「ゲルググの日」。一年戦争末期のジオン軍の主力機体のひとつであるモビルスーツ「ゲルググ」は、ガンダムと同等の機体性能を有している。アニメ『機動戦士ガンダム』作中では、ジオン軍の人手不足により新兵が乗ることが多く、惜しくもその機体性能を発揮できないまま終わってしまったが、エースパイロットが乗ったときには目覚ましい戦果をあげている。敵陣営のモビルスーツでありながら、多くのファンに支持される「ゲルググ」について、今回は名機の戦闘シーンの数々を振り返りたいと思う。
■覚醒したアムロと互角に戦った赤いゲルググ
まずゲルググといえば、テレビアニメ37話で初登場した「シャア専用ゲルググ」を思い浮かべる人が多いのではないだろうか。赤いカラーリングが施された、試作型の先行量産タイプのこの機体。「大佐、どいてください、邪魔です」とララァに言われてしまったからなのか、ガンダムファンの間ではヘタレ扱いされてしまうことがあるモビルスーツだが、逆に機体性能を評価するガンダムファンもまた多い。
シャアはザク、ズゴック、ゲルググと乗機を乗り換えているが、ゲルググに乗り換えた場面はアムロが作中でもっとも急成長を遂げた時期でもある。グフに苦戦していたにもかかわらず、リックドム12機を3分足らずで撃墜し、ニュータイプとして覚醒したアムロ。その成長速度に視聴者ですら圧倒されがちだが、そんなアムロと互角に戦えたのが、このシャア専用ゲルググだった。そう考えると、この機体の優秀さが推し量れる。アムロ搭乗のガンダム以外で、この機体に勝てる存在は、そう多くないだろう。
■『機動戦士ガンダム0083』シーマとガトーの愛機
続いてはOVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場する、海兵隊仕様に改修された指揮官仕様のモビルスーツ「ゲルググM」。紫とカーキ色のカラーリングが施された、カラー違いの専用機の中でも特に独特の雰囲気を醸している機体だ。
ノーマルのゲルググに比べてスラスターやプロペラントタンクが増設されていて、高機動となっている。大型ビームライフルで火力面でも非常に強力な機体だ。
OVAでは、3年前に開発された機体という設定ながら、激しい放火を潜り抜けてマゼラン級戦艦に接近。ブリッジを打ち抜いて撃破している。また小説版『機動戦士ガンダム0083』では、シーマ・ガラハウが最後までシーマ専用ゲルググMを搭乗機としている。当時としては相当にオーバーテクノロジーである「ガンダム試作3号機デンドロビウム」とも渡り合っていて、その性能の高さがうかがえる。
また同作ではアナベル・ガトーのパーソナルカラーである青が目立つカラーリングのゲルググも登場。OVAで僅かに確認することができ、ジムやボールを次々に撃墜する様子が映っている。非常に強力なモビルスーツで、漫画『ソロモンの悪夢』ではソロモン撤退戦において大型ビームライフルによる狙撃を行い、戦艦8隻を撃沈したとされている。見た目のかっこよさだけでなく、性能でも多くのファンを魅了する機体だ。