アニメにけっこうな割合で登場する“キザキャラ”たち。彼らはカッコつけた言動や自己陶酔的ふるまいで周りをドン引きさせ、それでも気にせず我が道を行く。その“自分大好き”な姿にはイラっとさせられると同時に、どこかうらやましい気分になることもある。
今回はそんな愛すべきキザキャラのなかから3名を取り上げ、彼らの魅力について紹介していく。具体的な言動についても触れているので、それぞれのナルシストぶりを堪能していただければ幸いである。
■小学生とは思えないキザっぷり!『ちびまる子ちゃん』の花輪クン
皆になじみのあるキザキャラといえば、やはり『ちびまる子ちゃん』の花輪クンだろう。大金持ちの家に生まれたお坊ちゃまである彼は、成績優秀かつ運動神経も良い。それにもかかわらず自身の境遇を鼻にかけることなく、優しく紳士的なので女子からもモテている。
しかし「ベイビー」「セニョール」といった口癖からもわかる通り、少々キザなところが玉に瑕。気取った発言はもちろん、投げキッスやウインクなどをキメて周りに引かれてしまうことも少なくない。いろいろな意味で、小学生っぽくないキャラだ。
「とくちゃんはお人よし」というエピソードではクラスが泥棒騒ぎで大騒ぎになるのだが、その日に学校を休んでいた花輪クンは翌日まる子から「じつはね どろぼうさわぎがあったんだよ」と聞き、「ハハーン ボクが 学校を休んでるからって レディたちがボクのこと『ハートどろぼう』って言ってたんだろ」と、なんとも的外れかつナルシズムにあふれた発言をしていた。
当然クラスメイトたちはドン引きしていたが、緊迫した空気が彼のおかげでぶち壊された面もある。花輪クンのキザで空気の読めない言動によって、周りが救われることもあるのかも……?
■自分の顔をプリントした服を愛用!?『おそ松さん』カラ松
個人的にインパクトに残っているキザキャラは、『おそ松さん』のカラ松だ。彼は全員ニート(!)な六つ子の次男で、兄弟からも“イタい”と評されるほどのナルシストである。手鏡をのぞきこんでキメ顔をするのが趣味で、自分が女の子にモテモテだと妄想するなど、ナルシスト系エピソードにはこと欠かない。
さらに彼はファッションセンスが壊滅的で、しかもそれにまったく気付いていないという欠点も持っている。よくサングラスをかけているのはまあ置いておくとして、ドクロをあしらったベルトやスパンコールのズボンなど、思わず二度見してしまいそうなアイテムを身に着けていることも多い。さらにそれだけならまだしも、なんと自分の顔をプリントしたタンクトップまで持っており、それを平然と愛用しているというヤバさなのだ。ちなみにこの服、長男のおそ松には“クソタンクトップ”呼ばわりされている。
そんなカラ松だが、素顔は泣き虫だったりピュアだったり、意外と熱い性格だったりと、どこか憎みきれないところも。そもそもあのナルシストぶりをずっと見ていると、一周回ってなんとなく魅力的に思えてくるのだから不思議である。