仙道彰、流川楓、河田雅史も…『SLAM DUNK』天才・桜木花道の才能を認めたライバルたちのセリフ3選の画像
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 1990年から1996年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載された井上雄彦氏のバスケットボール漫画『SLAM DUNKスラムダンク)』! 2022年12月には映画『THE FIRST SLAM DUNK』が公開予定となっており、連載終了から26年経った今なお高い人気を誇っている。

 主人公・桜木花道は初心者ながら、類まれなる身体能力とバスケットボールのセンスを持っていた。花道の「天才ですから」と自負するセリフは有名だが、才能に溺れることなく、努力を重ねて成長する姿に胸を熱くした読者も多いだろう。

 そこで今回は、花道の才能を認めたライバルたちの言葉を紹介したい。

※以下には、コミック『スラムダンク』の一部内容が含まれています。ストーリーを解説するのが本記事の主目的ではありませんが、気になる方はご注意ください。

■花道の才能にいち早く気づいた仙道の「行け」

 インターハイ出場をかけた決勝リーグ初戦で、花道のいる湘北は神奈川県王者・海南大付属と対戦。なんとか同点で前半を終えた湘北だったが、後半に入って海南キャプテンの牧紳一と、スリーポイントシューター神宗一郎の最強コンビに苦しめられ、敗戦ムードが漂う。

 安西監督は点差をひっくり返すべく、4人がかりで牧を封じ、花道にマンツーマンで神をマークさせるという“賭け”に出た。指示通り、べったりとしつこいディフェンスで神を抑える花道。すでに試合も終盤なのに機敏に動く姿を客席で見ていた陵南エースの仙道彰は、「あの底知れないスタミナは驚異ですよ」と評価した。

 花道の奮闘により、流れを取り戻していく湘北。そんななか速攻のチャンスが到来した。先頭を走る花道に、回り込んで迎え撃つ牧。湘北メンバーが「待て!!」「止まれっ!!」と声をかけるものの、仙道だけは「行け」とつぶやく。

 普通に考えたら神奈川県ナンバー1プレーヤーの牧に対し、1on1で初心者の花道が敵うはずがない。しかし、ライバルチームの仙道だけが桜木に期待し、発したのがこのセリフだった。事実、ゴールこそできなかったものの、このプレイで牧のインテンショナルファウルを花道は誘った。ファンが胸を熱くした1シーンだろう。

■珍しく感情をあらわにした流川の「ぶちかませっ!!」

 続いても、湘北対海南大附属の試合から。前半、足首を負傷したキャプテン赤木の穴を埋めるために大健闘したエース流川楓は、後半に入ってスタミナ切れを起こし、残り1分半の時点でベンチに下がっていた。

 残り20秒、4点ビハインドと後がないシーン。高砂をフェイントで抜き「絶対勝ーつ!!!」とダンクに向かう花道だったが、それに立ちはだかったのが、またしても牧だった。

 湘北ベンチメンバーが立ち上がって見守るなか、流川は自身の頭にかけていたタオルを“バサ”と捨て、「ぶちかませっ!!」と珍しく感情的に叫ぶ。結果、花道は牧を吹っ飛ばし、片手でダンクを決め、さらにはディフェンスファウルまでももぎ取った。

 安西監督から「やってくれましたね」と話しかけられ、我に返った流川。「まーあのくらいは(やんないと)」と、彼なりの労いの言葉を呟いたのだった。

 それまでも流川が花道を認めるそぶりを見せたシーンはあるのだが、とくにこのシーンでは、流川の中で花道が“ただのバスケ初心者”から、“プレイヤー”に変わった瞬間のように思えた。

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