そんな変形アリ? バウンド・ドック、ガイアガンダム、極めつけはディキトゥス! ガンダム作品に爪痕を残した「奇抜すぎる可変機」3選の画像
バンダイのプラモデル『HGUC 1/144 バウンド・ドック』パッケージより

 ガンダムシリーズは戦争を背景にした作品のため、敵軍に勝つためのさまざまな機体が開発されている。個性豊かなモビルスーツ(MS)やモビルアーマー(MA)が存在する中、変形機能を有する可変機に魅了されるファンも多いのではないだろうか。

 可変機の多くは、MS形態では得られない高機動力を手にすることを目的としてMA形態に変形を行う。たとえばZガンダムのウェイブライダー形態などがその代表例だ。

 しかし、可変機の中には「なんでそんな形態に変形するの?」と驚かされる機体もいくつかある。そこで今回は、いろんなガンダムシリーズの作品の中で、個人的に奇抜な変形に驚かされた期待を紹介していこう。

■どことなくカワイイ、高スペックな個性派可変機「バウンド・ドック」

 まず最初に取り上げたいのは『機動戦士Zガンダム』に登場した可変MAの「バウンド・ドック」。ティターンズのロザミア・バダムやジェリド・メサらが搭乗したので記憶している人も多いのではないだろうか。

 同機体は物語終盤に登場したこともあって非常にハイスペックな機体で、ビーム・ライフルや拡散メガ粒子砲を装備。Zガンダムのビーム・ライフルすら耐える重厚な装甲も備えていた。

 とても高性能な機体なのだが、その見た目はかなり個性的。初登場時はMA形態だったが、丸っこくて愛嬌があり、どことなくカブトガニのような魅力を感じた。そのMA形態のまま格納庫で2機並んだ姿は、独特の可愛さすらある。

 そんなバウンド・ドックは、MS形態に変形すると雰囲気が一変。MA形態時にアームだった部分がスクッと立ち上がる姿は古代エジプトの神「メジェド」をほうふつとさせ、頭部と思っていた部分が腕になり、90度折り曲げられた状態の上半身が出てきて体をひねって変形完了となる。

 装甲部分が分解されてカッコいいMSが出てくると思っていた私は、その予想外の変形シーンに「えぇ!?」と驚きの声を上げてしまったほどだ。

 MS形態は狐のような耳(機体名の由来からすると犬なのだろうが…)に大きなスカートが印象的。想像以上に高身長なスタイルで、通常のMSとは一線を画す不思議なフォルムに引きつけられる。ついでにピンクを用いたビビッドなカラーリングも印象深い。

 ずっとガンプラは発売されていなかったが、2020年に発売された1/144スケールのHGUCでは衝撃の可変システムを実現。MS形態の上半身部分を測ったように押しこめた姿でスカート内に格納されていて、ムダがまったく感じられない。そこまでしてこの変形機能を実現させた開発者のこだわりと技術に胸を打たれてしまう。

 なお、どのようにパーツが収納されているのか気になる方は、ぜひWEBで「バウンドドック 裏側」で検索してみてほしい。

 ちなみにSD仕様のバウンド・ドックはMA・MSどちらの形態も可愛く、SDシリーズでは一番の愛らしさだと個人的には思う。

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