不幸なのは鬼殺隊メンバーだけじゃない?『鬼滅の刃』の“悲惨すぎる”一般人たちの画像
画像はジャンプコミックス『鬼滅の刃』第1巻(集英社)

 吾峠呼世晴氏の人気漫画『鬼滅の刃』では鬼殺隊と鬼との激しい戦いが描かれる。しかし作中においてはそもそも鬼という存在の世間からの認知度はそこまで高くなく、第1話で炭治郎が三郎爺さんから「鬼が出る」と警告された場面でも、炭治郎はこれを爺さんが寂しさからついた嘘だと捉えていた。

 鬼殺隊の隊員たちはいずれも鬼に大切な人を殺された悲しい過去を持つが、『鬼滅の刃』には物語ではあまりフォーカスされないながらも“悲惨で不幸な一般人”が何人か登場する。

■婚約者を殺された青年

 まずはコミックス2巻に登場した、炭治郎が鬼殺隊に入って初めて戦った沼鬼の被害者。沼鬼は少女ばかりを狙う鬼で「女は16歳が最高で、それ以降は刻一刻と鮮度が落ちていく」という独自の持論を展開する。

 和巳というこの青年は、婚約者だった里子をこの鬼に殺された。初めて見る鬼の存在に震えながらも「化け物め……里子さんを返せ……!!」という彼に対し、犠牲者から集めた装飾品のコレクションを見せ「この蒐集品の中にその娘のかんざしがあれば喰ってるよ」と言い放つ沼鬼。和巳はそこで恋人の死を悟るが、当人からしてみればとてつもないトラウマ級の出来事だろう。

 沼鬼の撃破後、自身を諭す炭治郎に対して和巳は「お前みたいな子どもに何が分かるんだ!!」と声を荒らげるが、恋人を失ったことや、えたいが知れない鬼に遭遇するという彼の恐怖体験の数々を考えると、この反応ももっともだ。

■稀血のせいで鬼に狙われた少年

 続いては、コミックス3巻に登場する稀血を持つ少年・清。彼は正一とてる子という弟妹と一緒にいたところを、元十二鬼月の響凱に連れ去られてしまった。

 稀血とは、1人食べるだけで普通の人間を50人から100人分食べることに値する貴重な血のこと。肉体や血の栄養価が極めて高いため、それだけ鬼に狙われやすくなってしまうようだ。

 清は運よく鼓屋敷内を逃げ回っており、炭治郎が響凱を倒したことで無事弟妹とも再会することができた。炭治郎の鎹鴉が稀血に集まってくる鬼を避けるために、鬼除けである藤の花の香り袋を渡したことから、今後は鬼とは無縁の生活を送ることができるだろう。

 なお、稀血が作中においてどれほどの確率で存在するものなのかは明示されていないが、それほどまでに鬼の求める血であれば、人知れず食い殺されている人も多そうだ。ちなみに、作中では清以外には風柱の不死川実弥が唯一稀血を持っていることが明かされている。

■炭治郎の心に触れた結核の青年

 最後はコミックス7巻に登場した、無限列車の乗客である結核の青年。彼は不治の病の苦しみから逃れるため、夢を見させる鬼である魘夢の命令に従って炭治郎の「精神の核」を破壊しようとした。無意識領域に入り込んだ彼はしかし、思いがけず炭治郎の美しく温かい心に触れ、害意を喪失することとなる。

 最後は涙を流しながら炭治郎が行く道を応援したこの青年。無限列車の乗客に死者は出なかったことから、彼が生還したことは推し量れるが、当時はまだ結核の抗生物質はない時代。どうか短くも穏やかな余生を過ごしてほしいと願うばかりだ。

 彼に限らず、幸せな夢を見させてもらうために魘夢の言いなりになっていた少年少女たちにも彼らなりの事情がありそう。魘夢の戦い方は、人の心につけ込む彼のイヤらしい性格がよく現れているといっていいだろう。

 鬼によって不幸な目に合わされる一般人といえば、浅草編で鬼舞辻無惨が人間として生活している際に側にいた妻子や、富豪の養子・俊國として生活している際に惨殺された屋敷の夫人やメイドなども挙げられるだろう。彼ら一般人はメインキャラクターでないだけにその人生をフォーカスされることは少ないが、身近な分、彼らの物語に思いをはせる読者も少なくないのではないだろうか。

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