11月15日、バンダイナムコエンターテインメントがゲーム『スーパーロボット大戦』シリーズの累計出荷本数が1900万本を突破したことを発表した。
さまざまなアニメ作品に登場するロボットたちが一堂に介し、作品の壁を越えて壮大な物語を紡ぐ同シリーズ。10月28日に発売となったNintendo Switch、PS4、PC用ソフト『スーパーロボット大戦30』にも数多くの作品から機体が参戦しているが、シリーズを語る上で欠かせないのが堅牢な装甲や圧倒的な火力を誇る戦艦の存在。今回の『スパロボ30』ではオリジナル戦艦まで登場しており、胸を熱くしたスパロボファンは少なくないだろう。
そこで今回は戦艦が主役となったアニメ作品をピックアップ。有名戦艦が登場するものの、マクロスやナデシコのような機動兵器も大きく活躍する作品は除外し、あくまでも単艦で活躍する「戦艦」にスポットを当てて紹介したい。
■ブルーウォーターをめぐって戦いが巻き起こる!庵野氏が手掛けた弩級戦艦
最初に紹介するのは庵野秀明氏が監督を務めたアニメ『ふしぎの海のナディア』に登場する「ノーチラス号」と、その後継の「N-ノーチラス号」だ。ジュール・ヴェルヌの小説『海底2万マイル』をベースに、古代に栄えたアトランティスやブルーウォーターと呼ばれる宝石をめぐる冒険を描いた同作。作中では原作と同じ名を冠した「ノーチラス号」という潜水艦が登場する。
青のベースカラーにオレンジのアクセントが入っただけのシンプルなデザインで、全長は152メートルとそこまで大きくはない。代表的な武装は、飛行爆雷と誘導弾が全8門。さらに対雷撃防御システムを搭載している。実弾で戦う姿は、ビームなど特殊兵装の多い近年のアニメと比較すると、むしろ新鮮さを感じてしまう。
本来は宇宙船だが、船長ネモたちによって潜水艦に改造された。ゴテゴテしない潜水艦で個人的にかなり好きなデザインだが、残念ながらストーリー中盤に敵であるレッドノアとの戦いで大破してしまう。
ところが、ストーリー最終盤でネモたちを始めとする乗組員が、全長333.33m、基本重量3万8000tの弩級戦艦「N-ノーチラス号」で再登場を果たす。
N-ノーチラス号は大気圏内だけでなく宇宙も航行できる万能戦艦。デザインが全体的にシャープになっていて、ノーチラス号と違って重力制御に必要な大きな翼を備えている。そのため、無骨な潜水艦から洗練された宇宙戦艦へとイメージが大きく変わった。
戦闘力も非常に高く、レッドノアとの最終決戦で敵基地の内部に突撃するなど、獅子奮迅の活躍を見せる。最後は行動不能となり、ネモと運命をともにした。
ちなみに、ノーチラス号の正式名称は「ヱルトリウム」、N-ノーチラス号の正式名称は「ヱクセリヲン」という。これは同じく庵野作品である『トップをねらえ!』にも同名の戦艦が出ている。ファンの心を刺激する演出だ。