漫画・アニメにはさまざまな組織が登場する。大きな組織になればなるほどそこに制服や隊服が定められていることも多く、キャラクターが着用する制服・隊服には、デザインや丈感、色合いなど作者による細かい設定が込められたおしゃれなものも多い。そこで今回は編集部で10代から40代の男女300人を対象に「制服・隊服」についてのアンケートを実施。漫画・アニメに登場する代表的な「制服・隊服」の画像を数十点用意し「見た目が一番かっこいいと思うもの」を1着ずつ選んでもらった。
組織の顔ともいえる制服・隊服は和風や洋風のもの、また現実でも着られそうなものから特殊なデザインまでさまざま。上位に選ばれたものをランキング形式で紹介しよう。(アンケートサイト「ボイスノート」調べ)
■柱たちの個性的な羽織も人気の鬼殺隊隊服
まず第3位に選ばれたのは、10.3%の人からの支持を集めた吾峠呼世晴氏の漫画『鬼滅の刃』の鬼殺隊の隊服だった。
同作で隊員が身にまとっているのは、黒地で上下に分かれた隊服。上は学ランのような立て襟のついたデザインで、背中に大きく「滅」と描かれている。ボトムスは馬乗り袴のようなプリーツが入ったデザインで、全隊員白いベルトをしている。なお、恋柱の甘露寺蜜璃のように女子は下がスカートの者もいるようで、その長さもさまざまだ。
そして柱のメンバーや主人公の炭治郎らは隊服の上に独自のデザインの羽織を羽織っている。一見地味な隊服だが、この羽織によって個性が現れるようだ。
選んだ人からは「和風でかっこいいから」(23歳・女性)、「背中の『滅』という文字に決意が感じられるから」(40歳・男性)、「柱のみんなの個性が出ていて好きです」(43歳・女性)という声が集まった。
■壮絶な世界にふさわしい機能的な制服
続いて第2位は諫山創氏による漫画『進撃の巨人』の調査兵団の制服。10.7%の人に選ばれた。
『進撃の巨人』の世界において唯一、壁外に遠征する組織の調査兵団。彼らの制服は白いパンツに茶色いジャケット、立体起動装置を取りつけブレードの収容部分を補強するためのベルトがついている。そしてその上には、他の兵団にはない緑色のフードつきマントを羽織っており、背中には「自由の翼」と呼ばれる紋章が描かれている。
動きやすさと機能性を重視するいっぽうで、彼らの自由への切なる願いが込められたデザインだ。
選んだ人からは「動きやすそうだから」(36歳・男性)、「戦闘には一番適していると思う」(19歳・男性)、「サバイバルにもあっていそう。ベルトがかっこいい」(33歳・女性)というコメントが寄せられた。
■「格式高く、品位を感じる」銀魂の真選組が首位に
そして、12.7%の得票率で堂々の第1位に輝いたのは、空知英秋氏の漫画『銀魂』の真選組の隊服だった。
近藤勲 · 土方十四郎 · 沖田総悟らがいる江戸の治安を守る特殊警察・真選組の隊服は、黒い軍服のようなデザインに金色のラインがクールかつスタイリッシュな衣装となっている。スカーフとベストがついている幹部クラスのものと、それ以下の隊員のものとでデザインが少し異なっており、後者はアシンメトリーなデザインとなっている。
なお、作者の空知英秋氏は以前インタビューで、この隊服デザインの元ネタがゲーム『悪魔城ドラキュラ』シリーズのアルカードの服であることを明かしていた。
選んだ人からは「格式高く、品位を感じるから」(28歳・女性)、「あの作品の世界観で洋装なのがかっこいいから」(19歳・男性)、「衣装のおかげで、黙っていたらかっこいい人たちナンバーワンだと思う」(26歳・女性)というコメントが集まった。
今回のランキングでは、4位以下にもバランスよく票が入った。また性別による傾向として、男性には『機動戦士ガンダム』の地球連邦軍などの、派手なカラーリングや近未来的なデザインのもの、女性には『鬼滅の刃』の鬼殺隊や『BLEACH』の護廷十三隊など、和風やモノトーンのシンプルで渋いデザインが人気のようだ。