どうもみなさん、私吉本興業でパンサーというチェスボクシングチームのコーチをしている菅良太郎と申します。
チェスボクシングというのはチェスとボクシング、交互に11回のラウンドをそれぞれ行なうスポーツでございます。チェスのラウンドから始まり、チェスを4分間、ボクシングを2分間の1ラウンドをMAXで11ラウンド続けます。チェスの待ち時間12分が切れるか、またはボクシングのKO、またはチェスのチェックメイト、または審判の決定のいずれかにより試合は終了となるスポーツです。決して私の創作スポーツではございません。以後お見知り置きを。
話がそれました。私38歳男子なのですが、少女漫画が好きでこのふたまんプラスで少女漫画についてのコラムを書かせていただいている次第でございます。さて今回コラムを書かせていただく作品は岩本ナオ先生の『金の国 水の国』でございます。2017年の『このマンガがすごい!オンナ編1位』の作品でございます。
最初読んだときは絵本のような世界観のファンタジーものかな?と思ったのですが、内容がしっかりと大人向けで、政治問題なんかもしっかり絡んでくるのに読み終わりはほっこり幸せな気分になるという素晴らしいバランスの作品でございます。
さて公式のあらすじを紹介します。
昔々、隣り合う仲の悪い国がありました。毎日毎日、つまらないことでいがみ合い、とうとう犬のうんこの片づけの件で戦争になってしまい、慌てて仲裁に入った神様は2つの国の族長に言いました。
A国は国で一番美しい娘をB国に嫁にやり
B国は国で一番賢い若者をA国に婿にやりなさい―――
そんな中、A国の姫・サーラはB国の青年と偶然出会い……!?
ここまでだと完全におとぎ話といいますか、絵本の冒頭のように思いますよね。でも神様はもう出てこないしタッチこそキツめではありませんが国交、戦争、政治などがしっかり目に絡んでくるストーリーです。
A国はすごく豊かな国でお金で何でも手に入るし文化も圧倒的に優れているが、土地が痩せ細りすぎて岩と砂ばかり。自然には恵まれておらず、水が大変貴重で水の代わりにふだんからワインしか飲めません。
B国は上だけがお金を持っていて、実際、民は貧乏です。しかし土地はすごく自然豊かで水も森も豊富にあります。ときにB国は王様の気まぐれで肉や酒を民に与え、民は狂喜乱舞します。
B国。既視感がありました。しばらく考えハッとしました。
吉本興業です。B国は吉本興業なのです。僕は気がついたときにはB国の民となっていたのです。この時点で僕の(皆さんには関係ないですが)没入感はMAXになりました。これ以上書くと吉本に怒られるかもなので、話を戻しますね。
物語のあらすじにもありました、この世界での神が決めたルール。
A国は国で一番美しい娘をB国に嫁にやり
B国は国で一番賢い若者をA国に婿にやりなさい―――
物語はここからスタートするのですが、この冒頭からA国もB国もお互いルール違反するんですね。ネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、その時点からもうめっちゃ面白いのです。