テイエムオペラオー役・徳井青空が語る「ウマ娘のここがすごい!」【そらまるコラム・第16回】の画像
声優の徳井青空さん
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 こんにちは! 声優の徳井青空です。2月24日、ついについに! スマートフォン用アプリゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』がリリースされたことはご存知だろうか! ツイッターのトレンド入りを果たすなど、リリース初日から大変な盛り上がりをみせている『ウマ娘』。なぜこんなにも多くの注目を集めているのかというと、制作スタッフ、キャスト、ファンが一丸となって数年の出走準備を乗り越えてきたからだろう。

 2016年の最初のプロジェクト発表から5年。Cygamesによるクロスメディアコンテンツで、アニメ、CDのリリース、ライブ、コミカライズなどさまざまな展開をしている作品。中でもアプリゲームはその軸となる重要なものだ。

 私徳井青空もテイエムオペラオーのボイスを担当させていただいているのだが、ひいき目を抜きにしても本当に応援したいコンテンツ! 今回は「ウマ娘のココがすごい」をいちオタク目線で伝えることができたらと思う! ハハッ!

■公式発表のキャラ名を見て「本気だ…」

 まず「ウマ娘」とは、テイエムオペラオーをはじめ、実在する競走馬の名前を受け継いでおり、競馬ファンでなくとも名前を知っている名馬が多く登場するのだが、どう考えてもその発想がすごい。オマージュやモチーフなど雰囲気を実際の競走馬に寄せて匂わせる~的なことではなく、キャラクターの名前が競走馬の名前そのままなのだ。

 世の中には数多くの「擬人化」があり、それは動物だったり武器だったり食べ物だったりとなんでもありだ。私の考えにはなるが、擬人化とは基本的には自分の好きな「ヤツ」に人間の特性を持たせ、自身と同じヒト型になることでより親近感を持つことが可能、さらに思考や言語もヒト型になることで明確なコミニュケーションも可能になる、という想定なわけで、これが大きな「萌え」につながるのだと思う。「萌え」は令和では死語な感じもするが、“かわいい”“かっこいい”“好き”“大好き”では済まされない、無償の愛を表現する言葉はやはり2021年もこれしかないと思っている。

 そんな世間の擬人化、アンパンがアンパンマンになるように、サーバルがサーバルちゃんになるように、特定の一つだけを指すより種類ごとに擬人化するほうが商業においては一般的だろう。

 固有名詞をもつ擬人化だと、歴史上の人物や戦艦などが人気作品になっている。しかし種類の擬人化に比べ、すでに世の中に認知されている特定の一つのものの擬人化は作品にするハードルがかなり高いと考えられる。ましてや競走馬という、歴史を紡いできた多くのファンをもつ名馬たちの名前をそのまま使うなんてよほどの覚悟がないとできないことだろう。まったくもじっていない公式発表のウマ娘のキャラクター名を初めて見たとき、「本気だ……」と感じたキャストは私だけではないだろう。本当にすごいことだ。

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