声優・西田望見「ワルキューレ」無観客ライブで味わったプレッシャー【コラム・今日は何見る?】の画像
西田望見(写真は本人提供)
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 みなさま、こんにちは!声優の西田望見です。2月に入って冬もあっという間に過ぎ、最近は春すら感じる陽気になってきましたね。すでに春一番も吹いたと天気予報でやっていて、今年は東京では雪は見なかったな~としみじみ冬の終わりを感じました。

 昨年はたくさんの大変なこと、つらいことが起き、我慢の時期でした。そんな大変な環境の中でしたが、ありがたいことに、みなさんと触れあえるライブのお仕事をいくつかさせていただきました。

 まずはワルキューレのツアーを無事に完走。途中で中止になることもなく、そして何より感染者が出ることもなく、本当に無事に終えることができました。これもスタッフさんやメンバー、何よりも、来てくださるファンの方のご協力のおかげだなと、つくづく実感しております。

 中にはチケットが取れても、お仕事の都合などで密を避けなければいけなくて、今回は我慢を選択したというファンの方もいらっしゃると思います。そんな方にも、想いだけでも届け!と念じながらライブをさせていただきました。気持ちが届いていたらいいな~なんて思ってます(笑)。

 そして、とにかく配信ライブの多い年でもありました。今までもライブビューイングの経験はありましたが、無観客での配信などはやったことがなくて、初めは戸惑いと不安でいっぱい。無観客を経験して、空間の威圧感に心が折れてしまいそうだという、新しいタイプのプレッシャーを初めて感じました。

 いつもは目の前にいるお客さんに歌や楽しさを届けられるのですが、無観客となるといったい誰に向かって歌って笑顔を向けていいのか分からず……。画面の向こうにいると分かってはいても、反応を何も感じることができなくて、曲終わりのシンッ……とした会場が怖かったんです。いつも「ライブは私たちとお客さんで作るもの」という気持ちを持っていましたが、無観客を経験したことで、お客さんの存在の大きさがよりダイレクトに伝わってきました。

 とはいえ、人間すごいもので、だんだん慣れてくるんですね。目には見えないけどカメラの向こうにはみんながいるんだ!と確信を持ってパフォーマンスすることが出来るようになりました。

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