■「同業のナースさんには芸名までバレてました」

ーーところで、准看護師の資格を取ろうと思ったきっかけは、なんだったんですか。

桃月 結婚や出産で、一度仕事を辞めても、資格を持っていれば再就職できるなっていうのと、「お仕事、何されているんですか」って聞かれたときに「ナースです」って答えたらカッコいいかなっていう、ちょっとした下心もありました(笑)。

ーーハハハ。動機はどうであれ、准看護師の仕事は大変だったと思います。並行してコスプレイヤーとしても活動されていました。

桃月 コスプレを始めたのは高校3年生ぐらいからですね。ちっちゃい頃から親の影響でアニメやゲームが大好きだったので、以前から興味はあったんです。あるとき、高校の同級生から“衣装貸すから一緒にイベント出ない”って誘われて、地元のコスプレイベントだし、気軽にできるなって思って、やったらハマってしまい、コミケとかにも行くようになった感じです。

ーーなるほど。患者さんに正体がバレたことはなかったんですか。

桃月 ないですね、マスクしてスッピンでお仕事をしていたからかな(笑)。でも、せんせいが知っていたかは分からないですけど、同業のナースさんには、芸名(桃月なしこ)までもがバレていました。

ーーそこまでバレていたとは驚きですけど、その分、世間の注目を集めていて、今の事務所にスカウトされ、17年から芸能活動をスタートされます。

桃月 初めての芸能界のお仕事が、青年コミック誌の巻末グラビアだったんです。まぁ、普通に生きていたら、雑誌に掲載されることってないじゃないですか。だから、一度きりの人生だし、一回ぐらいならやってみようかなって。実は、この水着のお仕事で初めて肌を露出したんです。

ーー初めての水着は抵抗があったんじゃないですか?

桃月 ぶっちゃけ、ありました(笑)。水着を見られるのが恥ずかしいというより、自分の体型が嫌いだったから、この体型を見られるのが恥ずかしいって気持ちのほうが強かったですね。

ーーできあがった写真を見たときはどう思いました?

桃月 いろいろ修正が入っていたけど、“私、かわいいかもしれない”って思いましたね(笑)。

ーーうれしかったんですね。ご家族の反応は、どうでした?

桃月 水着のお仕事は恥ずかしいし、最初は親も“え~っ、水着撮影って、どうなの?”っていう感じだったんですけど、できあがった写真を見たらメチャクチャ喜んでくれて。今では、実家に私が載った雑誌をズラ~ッて並べる棚があるくらい(笑)。

ーー応援してくれているんですね。そのおかげか桃月さん、芸能界で確実にステップアップされています。

桃月 ありがとうございます。おかげさまで今は何本かCMに出させてもらっています。そのうちの一つが外食チェーン「やよい軒」ですが、撮影のときが、ちょうど私の誕生日で祝ってもらったんです。仕事現場で誕生日をお祝いしてもらったのが、このときが初めてだったので、ホントにうれし泣きしちゃいました。この日、一生「やよい軒」に通って定食を食べるって決意しました(笑)。定食屋さんって、女性一人でも入りやすいので、すごくお世話になっています。  

■好きなタイプは「男っぽくない、かわいらしい人」

ーー「サカイ引越センター」のCMにも出演中ですよね。

桃月 共演した“パンダ君”の着ぐるみがメチャメチャリアルで、かわいかったです。撮影で2日間一緒に過ごしたので、愛着が湧いてしまって。

ーー桃月さんも上京されたとき、引っ越しされたと思いますが。

桃月 2年くらい前に上京してきたときは、1週間ぐらいは本当にさみしくって、ホームシックにかかって、毎晩泣いていましたけど、それも1週間で終わりました。東京はなんでもあるし、電車でひょいと、どこでも行けますから便利です(笑)。

ーー今の桃月さんからは想像できませんが(笑)、さびしいときに寄り添ってもらいたい男性のタイプって?

桃月 見た目も男っぽくないというか、かわいらしい人。色白で細目、眼鏡を掛けている、私が守ってあげられるような人がいいかな。

ーーちなみに、異性を好きになったら、自分から告白するほうですか、それとも告白を待つほうですか。

桃月 自分からアプローチします。“好き”って、ちゃんと言わないと想いは伝わらないですからね。後悔はしたくないですから。

ーー確かに。彼氏ができたとしたら、手料理を作ったりとかするんでしょうか?

桃月 私、ふだん自炊しないから(笑)、料理ができる人がいいです。好きな人と宅飲みしたいので、残った食材とかでおつまみをササッと作ってくれる人がいい。

ーー料理は苦手とか?

桃月 そんなことないですよ。やってた時期はあったんですよ(笑)。調理器具は一通りそろっているんですが、今はしなくなっちゃって。結局、出前とかで頼んだほうがおいしいってことに気づいて、お昼はもっぱらウーバーイーツで夜は外食(笑)。でも実は、近々引っ越しするんですが、ちょっと前に“引っ越したら自炊する”ってツイッターに投稿して決意表明したので頑張ろうと思っています。

ーーおおっ、それはいいですね。食事のお供にかかせないのがアルコールですが、お酒は飲まれますか?

桃月 フフフッ、お酒は好きです。無限にウーロンハイを飲みます(笑)。以前はカクテルをよく飲んでいたんですけど、やっぱり太っちゃうので通っているジムのトレーナーさんに相談したら、焼酎とハイボールは太りにくいって教えてもらってシフトチェンジ。飲んでいるうちに、ウーロンハイが好きになってしまって。

ーー酔うとどうなります?

桃月 段階があるんです。最初は、ちょっとずつテンションが上がっていって、楽しくなるんです。次に気持ち悪くなって、最後は記憶が飛ぶっていう(笑)。そこまでいくのは、めったにないですよ。基本的には酔って楽しくなっているところで飲むのをやめています。でも、気づいたら家だったこともありましたね。

ーーどうやって帰宅したか覚えていなかったんですか。

桃月 はい、事務所の方が送ってくださっていたんです。それからは、人様に迷惑をかけない程度にお酒をたしなみたい、と思うようになりましたね。

ーーいい心がけですね。お仕事でも今後、こんなことにチャレンジしたいと思っていることはありますか。

桃月 もうちょっと“桃月なしこ”の名を売りたいですね。昨年は女性ファッション誌でのモデルやお芝居のお仕事だとか、いろいろなジャンルのお仕事をさせていただきました。この分野のお仕事を突き詰めていきたいというよりは、求められるのであれば、どのお仕事もやりたいっていう気持ちがすごくあって。とにかく、もっと仕事の数を増やしたいですね。

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■桃月なしこ/ももつき・なしこ
1995年11月8日、愛知県豊橋市生まれ。T160B84W60H87。准看護師として働きながら趣味でコスプレをしていたところ、かわいすぎる“現役ナース”コスプレイヤーとして注目を浴びる。2017年に『週刊ヤングマガジン』で芸能界デビュー。人気コスプレイヤーとして週刊誌やコミック誌の表紙などで活躍する一方で、女性ファッション誌『bis』のレギュラーモデルを務める。ドラマ『死役所』やCM『サカイ引越センター』などに出演し、女優としても活躍の場を広げている。

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