■知性なら白馬探…真実を扱う“英国紳士”の流儀

 推理力や情熱ではなく、純粋な「知性」で勝負するなら白馬探かもしれない。

 ロンドン帰りの高校生探偵である白馬は、シャーロック・ホームズを彷彿とさせる衣装に身を包み、茶目っ気を見せつつも豊富な知識と論理的思考を武器とするクレバーな理論派だ。もともと『まじっく快斗』の登場キャラだけに、『名探偵コナン』本編における出番はかぎられているものの、コミックス第105巻(アニメ1193話、1194話)「キッドVS白馬 青の玉座」では冴えわたる推理を披露した。

 観察眼も鋭く、事件の裏で真相へと導いているのがコナンであることを見抜く。しかし、事件解決後に蘭に真相を説明する場面では、「コナンは工藤新一と連絡を取り合いながら事件を解決している」という誤った推理を披露した。その結果、コナンの正体が蘭に露見する事態が避けられたため、「実はコナンの正体に気づきながら、あえて誤った推理を披露したのではないか」と考察するファンも少なくない。

 また、白馬は『まじっく快斗』では、怪盗キッドの好敵手として幾度も頭脳戦を繰り広げている。その中で、現場に残された毛髪からDNA鑑定を行い、キッドの正体が黒羽快斗であることまで突き止めていた。しかし、「怪盗キッドは自分の手で捕まえる」という強い信念から、その事実は公表していない。

 ただ真実にたどり着くだけでなく、それを明かすべきかどうかまで自身の流儀で判断する。そんな英国紳士然とした知性とプライドこそが、白馬探という高校生探偵の最大の魅力といえるだろう。

■フィジカルなら世良真純…最強クラスと渡り合う身体能力

 今回紹介する高校生探偵の中で唯一の女性である世良真純は、作中屈指の「フィジカル」を誇る探偵だ。

 その実力は、初登場となったコミックス第73巻(アニメ646話、647話)「幽霊ホテルの推理対決」から存分に発揮されていた。バスの車内で痴漢に間違えられたことをきっかけに蘭と一戦交え、得意の「截拳道(ジークンドー)」を披露。

 作中最強クラスの強さを誇る蘭に「このチカン、強いよ…」と言わしめたほどだ(※もちろん痴漢は勘違い)。その後の事件ではコナンに迫る推理力も見せつけ、高い身体能力と頭脳を兼ね備えた万能型探偵として強烈なインパクトを残した。

 さらに、コミックス第81巻(アニメ744話、745話)「容疑者か京極真」では、“蹴撃の貴公子”の異名を持つ最強の男・京極真と一触即発の場面を見せ、劇場版『名探偵コナン 緋色の弾丸』(2021年)では、変装した実兄・赤井秀一とも互角に渡り合った。作中最強クラスの実力者たちを相手に一歩も引かないメンタルと身体能力こそ、世良最大の武器なのである。

 もっとも、その行動力ゆえに危なっかしい一面もある。黒ずくめの組織の謎を追うあまり、危険を顧みずに単独行動したり、コナンや灰原哀に組織に関する情報を強引に問いただしたりする場面も少なくない。

 優れた推理力に加え、作中屈指の身体能力を持ち、そして時々見せる危なっかしさ。それらすべてが、高校生探偵・世良真純ならではの魅力となっている。

 

 推理力なら工藤新一、情熱なら服部平次、知性なら白馬探、フィジカルなら世良真純。それぞれが異なる強みを持っているからこそ、「高校生最強の名探偵」を1人に絞り込むのは難しい。

 ちなみに作中には「探偵甲子園」で活躍した、“南の高校生探偵”・越水七槻や、“北の高校生探偵”・時津潤哉といった、実力派の高校生探偵も存在する。

 それぞれが異なる魅力を持っているからこそ、この議論に絶対的な“正解”はない。何をもって「最強」と考えるかで、自ずと答えは変わるだろう。

 あなたなら、誰を「最強の高校生探偵」に選ぶだろうか。

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