
8月28日から東京ビッグサイトにて国内最大級の玩具見本市「東京おもちゃショー」が開催。その中で、ひときわ異彩を放ったのが、未来形のスタイリッシュな自転車「ミライドS」(アイデス株式会社)の試作機だ。
洗練されたデザインの自転車なのだが、どこか昭和に大流行した「スーパーカー自転車」を連想させるものになっているのだ。
当時のスーパーカー自転車の大きな特徴だったギアを変えるシフトノブ。ミライドでも、この部分に同じようなトリガーが搭載されている。これは、ライトの光り方を変更する「フラッシュトリガー」というギミックで、トリガーを手前に引くことで、ハデな音とともにフラッシュライトの光り方が変わるというもの。
またハンドルの中央部には現在の走行速度や走行距離、時計などが表示される液晶モニターが備わっている。これもどこか懐かしい装備である。
そのほか、サドルの後方には、後方から来る車に存在をアピールするテールライトが輝き、安全面にも配慮。ホイールにも高速回転時に空気抵抗を和らげる工夫がなされ、試作機には高速回転中に独特の光を放つギミックも装備されていた。
また走行距離など、指定のミッションをクリアすることで、液晶に秘密のコードが表示され、何らかの特典が得られるなど、遊び心をくすぐる要素が詰まっている。
そんな令和に復活したスーパーカー自転車「ミライドS」を生み出したアイデス株式会社の秋山隼人氏に、開発経緯などを聞いた。
──「ミライドS」はどのような経緯で開発に至ったのでしょうか。
秋山隼人氏(以下、秋山) 現代の子どもたちは、ゲームなどのデジタルコンテンツが普及したこともあって、昭和の時代に比べると外遊びに費やす時間が大幅に減少しました。
我々はもともと運動遊具などを包括的に作ってきたメーカーでして、そういう子どもたちの外遊びが減ったという流れは社会的な課題であり、我々の課題でもあると捉えています。
そこで我々としたらどのようなアプローチができるのか。どうすれば子どもたちの足を外に向けられるかを考えたとき、これまで自転車やゲーム、玩具などを開発してきたこともあるので、子どもたちを熱狂させられる要素を持った自転車を作ってみようと思いました。
それも、ただの自転車ではなく「相棒」と思ってもらえるようなモノを作り出す。子どもたちが自然と外に遊びに出かける環境を作るチャレンジをする必要があるのではないか……というのが、ミライドSの開発に至った裏側のストーリーです。
──昭和の「スーパーカー自転車」をモチーフにしたのはどうしてですか?
秋山 子どもたちが熱狂するポイントは何なのかを考えたとき、かつて大流行した「スーパーカー自転車」が出てきました。あらためて調べたところ、当時の子どもにとって社会現象になるくらい大人気だったんだな、と。
その人気の秘訣はなんだったのかを我々なりに調べたところ、スーパーカー自転車のギアを変えるレバーの部分だったり、ライトが開く部分だったりのギミックが、今の子どもたちにも好評だったんです。
当時のアナログなギミックが今も人気なのであれば、それを我々なりにアレンジをして、現代版のスーパーカー自転車として作り直してみようと考えました。
ミライドSは、来年2026年の春発売予定。現在22インチと24インチがラインナップに挙がっており、価格についてはまだ未確定ではあるものの、すべての機能を備えたフルスペック版が4万円台後半、通常版は3万円台後半あたりを想定しているという。
なお8月28日~31日に東京ビッグサイトで開催されている「おもちゃショー」のアイデスのブースではミライドSが展示中。小学1年生から4年生までの子どもが実際に搭乗できる体験ライドも実施されているので、ミライドSの楽しさを体験することができる。