■最後の最後までかっこよさを見せつけたハンジ・ゾエ

 最後は調査兵団で隊長を務めているハンジ・ゾエだ。メガネが印象的で、ベテランでもあるためリヴァイや部下からも信頼が厚い。

 ハンジは巨人を研究するためには危険な行為もいとわず、その姿勢はちょっと怖いくらいだが、すべて人類のためを思ってのことである。かなり熱い気持ちを持っている人物で、最期のシーンにはそれが集約されていた。

 地鳴らしによって巨人たちが迫る中、リヴァイたちが飛行艇での脱出を試みるために、ハンジは時間稼ぎを買って出る。自分の番がようやく来たと語り、巨人の大群に向かっていったのだ。

 流石にハンジひとりで巨人の大群を止めるのは不可能。しかし、ハンジは懸命に戦って飛行艇が飛び立つまでの時間を十分に稼いだ。そして飛行艇が飛び立つ時、ハンジは巨人の高熱に焼かれて落ちていく……。落ちていくハンジを見届ける全員が、苦しい思いをしながら涙を流していた。

 最後の最後まで潔くカッコいい姿を見せつけたハンジ。死んでしまったことは残念だが、その熱い気持ちが十分に伝わり、何度見返しても感動してしまう。

 

『進撃の巨人』は戦争をしているからこそ、男女問わず多くのキャラが次々と命を落とす。そこにはそれぞれのドラマがあり、思わず胸が締め付けられるものばかりだ。

「もし生きていたら」そんな考えても仕方がないことをついつい考えてしまう……。

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