『夏休みまんが大会』や『あなたの知らない世界』…昭和の子どもたちが夏休みに楽しんだ “夏の風物詩テレビ番組”の画像
『熱血あばれはっちゃく』DVDBOX第1巻

 昔も今も、子どもたちにとって「夏休み」はもっとも長いお休み期間だ。今の子どもたちはスマホやゲームが充実しており、遊べる選択肢が多いだろう。

 しかし昭和時代、ゲームを持っている子はまだ少なく、“夏休みの楽しみがテレビ”という子も少なくなかった。番組側も子ども向けの「夏休み特別番組」を編成していたため、夢中になって見た記憶がある。今回は、そんな昭和時代によく見た懐かしの “夏の風物詩テレビ番組”を紹介していこう。

■午前中に癒し時間を与えてくれた希少な番組『夏休みまんが大会』

『夏休みまんが大会』は、1961年から1986年まで、NET(現:テレビ朝日)が放送していた子ども向けの番組である。時間枠は概ね午前10時〜11時台で、名前の通り、夏休みの午前中に子どもが楽しめるテレビアニメやドラマを再放送していた。

 放送されたアニメは時期によって異なるが、『ひみつのアッコちゃん』や『ピュンピュン丸』、『一休さん』や『あさりちゃん』といった作品があった。また、テレビドラマや特撮番組も放送されており、筆者は『熱血あばれはっちゃく』や『電子戦隊デンジマン』などを見ていたことをおぼろげに覚えている。

 ところで、昭和の時代は夏休みといっても親や学校が厳しく、昼まで寝かせてくれるようなことはなかった。筆者の場合は朝7時から公園でラジオ体操があったので、学校があるときよりも早く起き、無理やり体操に行かされていた。また、朝9時頃になると学校のプールがあり、温暖化がなかった昭和の涼しい夏の朝に震えながら入っていた記憶がある。

 そんなふうに朝からハードに動いたあと、自宅のテレビをつけると『夏休みまんが大会』が! この番組は当時の小学生にとって、癒しの時間であったと思う。

 ちなみに毎日ダラダラと『夏休みまんが大会』を見ていると親に叱られたものだが、我が家の場合、『一休さん』だけは親もチラ見していた。安国寺の小坊主の“一休さん”が、さまざまなとんちを使って問題を解決すると親も一緒に感心してくれ、なぜか自分が誇らしい気持ちになったことを覚えている。

■昭和の子どもたちが夜にトイレに行けなくなった『あなたの知らない世界』

『あなたの知らない世界』は1973年から1997年、日本テレビ系列で放送された『お昼のワイドショー』のなかで、おもに夏休みの昼時に放送されていた。夏の風物詩ともいえる恐ろしい話を、お昼ご飯とともに楽しめた番組である。

 本作はワイドショーの司会者を中心に、視聴者が投稿した恐ろしい心霊体験の再現VTRなどをみんなで見る内容だ。血をイメージしたようなテロップで「恐怖!! 死霊を呼んだ子に襲う謎の女!?」などインパクトのあるタイトルからはじまり、開始早々「このVTRは東京都にお住まいの◯◯さんの手記を基に構成したものです」といった字幕が入るのも、妙にリアリティがあった。

 また、この番組には日本心霊科学協会理事の新倉イワオさんという名物キャストがいた。紹介されるVTRなどを見たあと、「このケースは〜」と詳しい解説が入るため、この人が言うなら霊は本当にいるんだと、当時多くの子どもたちが恐れていたと思う。

 とはいえ、CG技術がまだなかった時代。今、見返してみると(心霊映像についての真偽はともかく)“手作り感”は否めない。しかし、当時見ていた小学生を驚かすのには十分な内容だったのではないだろうか。

 筆者も女性の霊がつきまとうVTRを見た日には、夜のトイレに行くのが怖くて半べそをかいた記憶がある。怖いと分かっているのに興味に勝てず、いつも食い入るように見てしまっていた。お盆で帰省した田舎でも父が面白がって見せてくれ、祖母が「またそげなおっそろしいもの見せて!」なんて怒っていたのを思い出す。

 現在はネットを中心に恐ろしい動画も手軽に視聴できるが、科学的な解明も進んでいるため、本当に霊の存在を信じて見る人は少ないかもしれない。しかし、昭和時代の夏休みのお昼にそうめんをすすりながら『あなたの知らない世界』を見て身震いした子どもが多くいたことは間違いない。ただただあの頃が懐かしい。

 

 今に比べると娯楽がまだ少なかった昭和の時代、夏休みに子ども向けに編成されたテレビ番組が思い出になっている人も多いだろう。

 現在よりも画質が荒く、演出やセリフもわざとらしさがあるのだが、それがまた昭和ならではの独特な雰囲気や味わいを見せている。多くの人の心に残っている夏の風物詩テレビ番組、今一度夏の思い出とともに振り返るのも面白い。